2016 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of Quantitative Characteristics of Aesthetic Curved Surfaces and Development of a Formative Support System with Intuitive Operations
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25420090
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
原田 利宣 和歌山大学, システム工学部, 教授 (80294304)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 曲線・曲面 / 視覚言語 / デジタルアーカイブ / 自然造形物 / データマイニング / ヴァーチャルリアリティ / 感性工学 / GUI |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は以下の2つの研究を実施した. 1)動物の頭部形状をケーススタディにした曲線(面)の性質の分析:ニホンオオカミの剥製は世界に6体しか存在しておらず,そのうち1体は和歌山大学が所蔵している.しかしながら,その頭部形状には不自然な点が見られる. そこで,本研究ではニホンオオカミの頭蓋骨と剥製の形状に現れる曲線の比較・分析を行い,本来の頭部形状を推定することを目的とした.具体的には,まずニホンオオカミをはじめとした8種の動物の頭蓋骨と頭部形状に現れる曲線の比較・分析を行った.次に,その結果に基づいて和歌山大学が所蔵するニホンオオカミの頭蓋骨から本来の剥製の頭部形状を推定した.さらにCGでニホンオオカミの剥製を3Dモデル化し頭部形状を推定できた本来の形状に復元した. 2)人の顔面形状をケーススタディにした曲線(面)の性質の分析:3次元上で顔の特徴分析を行い,顔の部位ごとの相関関係を導き出すことを目的とした.具体的には,女子大学生 50名分の顔面形状データを取得し,顔の部位に特徴点を設定した.次に特徴点座標値を用いて主成分分析を行うことで5つの主成分を得ることができた.さらに主成分得点を使用したクラスター分析を行い,50名分の顔面形状データを4つのクラスターに分類できた.さらに 50名分の顔面形状データから3次元平均顔モデルを作成した. 以上の研究を通して,工芸品などだけでなく,動物の形状や人の顔面形状における曲線(面)の性質の定量化,それによる分類が可能であることが証明された.また,これらの知見は新たな曲面創成のための基礎的データとなると考えられた.
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