2015 Fiscal Year Annual Research Report
40万回転を超える微細精密加工用空気静圧スピンドルの開発
Project/Area Number |
25420099
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
吉本 成香 東京理科大学, 工学部, 教授 (80096718)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高速切削 / 小径ミリングカッタ / 空気静圧軸受 / エアタービン駆動 / 動剛性 / 減衰性 / 数値計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
製作したスピンドルを用いて精密加工実験を継続的に実施し,ミーリングカッターの切削角を変えることによって高速回転に適した切削条件等の検討を行った.加工実験に際しては,加工面性状の仕上げ面粗さをレーザ顕微鏡を用いて測定した。また得られた微細加工データをもとに,微細精密加工を実施するうえでスピンドルとして必要な性能を洗い出し,提案するスピンドルの性能向上のための設計法を検討した.結果として、加工テーブルの送り速度に関わらず、高い加工精度を実現できた。黄銅においてはエンドミルの倒れ角を送り方向に対して直行方向にアップカットで加工することにより,Rz0.720μm の加工が実現でき、アルミニウムにおいてはエンドミルの倒れ角を送り方向に倒して加工することでRz0.830μm の加工が実現できることを確認した。 次に本研究で用いた空気静圧スピンドルは、空気静圧軸受の軸受幅を小さくし、多くの空気流量を軸受すきま内に流入させることで、空気流の慣性力を用いてスピンドルの高速安定性を向上させる手法を用いている。ここでは、慣性力が支配的な空気静圧軸受における高速安定性を数値的に求める第一段階として、単一給気孔を持つ空気静圧スラスト軸受の空気膜の動剛性と減衰係数を、CFDを用いて数値的に求めた。CFDの計算においては、移動メッシュを用いて軸受面を周期的に移動させる数値モデルを用いた.結果として、 CFDにおいて移動メッシュを用いることで、動剛性および減衰係数の計算値はともに、実験値と定性的によく一致することを明らかにした。
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