2014 Fiscal Year Research-status Report
電場及び磁場によるコロイダルダンパーの制御化に関する研究
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25420101
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
数仲 馬恋典 福岡工業大学, 工学部, 教授 (20412611)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 懸架装置 / 制御化 / 電場 / 磁場 / 表面張力 / 接触角 |
Outline of Annual Research Achievements |
主な研究成果:平成26年4月1日から平成27年3月31日までの研究期間には、研究実施計画通りに電場及び磁場によるコロイダルダンパーの制御化に関する基礎研究を展開することができた。具体的には、電磁制御装置を用いたアクティブ制御コロイダルダンパーの設計・製作を行い、アクティブ制御コロイダルダンパーの減衰特性・弾性特性(散逸エネルギー、減衰係数、ばね定数など)と電磁場の磁束密度などとの関係を明らかにした。
予算使用状況:平成26年度の直接経費を執行していなかった。その理由については、「次年度使用額が生じた理由と使用計画」で記載する。
研究発表状況:雑誌(査読付)論文:3件、国際学会発表:8件、国内学会発表:2件。 国際会議(2nd International Conference on Intelligent Systems and Image Processing、北九州市、日本)では、数仲研究室の学生(小柳恵介氏)が「Student Paper Award」を受賞した。発表標題:Energy Harvestable from a Colloidal Vehicle Suspension。また、国内学会(産業応用工学会全国大会2014)では、研究代表者が「産業応用工学会賞」を受賞した。発表標題:磁気粘性ダンパー(MRD)の産業応用性に関する評価。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究内容に関して当初の計画通りに進展しているが、平成26年度の直接予算を執行していなかった。その理由については、「次年度使用額が生じた理由と使用計画」で記載する。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の研究推進は、来年度の当初の研究計画通りに進展したい。 具体的には、電磁制御装置を用いたアクティブ制御コロイダルダンパーの再設計・製作を行う。つまり、平成25年、平成26年度では第1試作のアクティブ制御コロイダルダンパーを作成したが、コンパクト化・コスト軽減を目指して第2試作を作成することが必要である。第2試作に関してボールねじ加振機ではダンパーの振動実験を行い、得られた実験結果より性能を確認し、システムの利点と欠点を評価する。また、電磁場発生装置や接触角計を用いてシリンダの外部に、つまり、シリカの平面で水滴の接触角を測定し、電場の電圧と接触角との関係、磁場の磁束密度と接触角との関係を実験より明らかにする。理論解析より得られた接触角と実験より得られた接触角を比較し、結果の信頼性を評価する。 得られた研究結果を学会で発表する。
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Causes of Carryover |
理由①:(公財)鉄道総合技術研究所との共同研究で、「鉄道車両用コロイダルダンパーの開発」の研究テーマにも協力したので、本研究課題に使用することができた研究時間が少なくなった。(契約期間:2014.8.1~2015.3.20) 理由②:平成25年、平成26年度に福岡工業大学・知能機械工学科の学科長にも協力したので、学科の運営仕事で本研究課題に使用することができた研究時間が少なくなった。 理由③:本研究課題に対して本大学より頂いた研究補助費(直接経費の10%(13万円)、ならびに申請時の直接経費と実際の直接経費との差額(約30万円))を先に使用した。そして、本研究課題の研究時間が少なくなったことによって不十分な検討で研究費を使用してしまう状況にならないように来年度の予算繰越手続きを行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の直接経費(1,100,000円)と昨年度に執行できなかった直接経費(1,299,169円)との合計予算(2,399,169円)を平成27年度に使用する計画がある。具体的には、物品費(電磁場制御装置を用いたアクティブ制御コロイダルダンパーの再設計・製作、接触角測定装置の購入、スコープコーダ用測定モジュールの購入、ガウスメータの購入、磁石の購入など)として1,623,000円、旅費として525,000円、人件費・謝金として112,000円、ならびにその他として139,169円(合計:2,399,169円)を今年度に使用する計画がある。
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