2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420114
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内山 知実 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (90193911)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 流体工学 / 混相流 / 気液二相流 / 気泡 / 操縦 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究の成果 水中に射出された渦輪による気泡群の生成と水中の輸送について,様々なパラメータの影響を調べるため,数値解析を実施した.その結果,気泡巻込みのメカニズムの詳細を再現でき,渦輪の並進による輸送過程も解析できた.研究成果は,2015年6月にストックホルムで開催された,国際会議(International Conference on Jets, Wakes and Separated Flow)において,招待講演著して発表した.気泡の巻込みに関するメカニズム,気泡直径の影響などについて聴講者から質問があり,今後の研究の指針とすることができた. 研究期間全体の成果 渦輪による気泡群の生成と輸送の可能性を探るため,シリンダとピストンからなる渦輪射出装置を底面に備えた水槽を用いて実験を行った.シリンダ出口端に設置した細管から気泡を渦輪の射出とともに連続的に水中に注入した.層流渦輪であり,気泡の平均直径は3.4 mmである.渦輪の挙動と気泡の運動を調べた結果,以下の結論が得られた.渦輪に対する気泡の相対的な運動は,渦輪射出速度すなわち渦輪強度と気泡注入流量に応じて分類できる.渦輪強度が低いPattern 1では,気泡は渦輪に巻込まれずに上昇する.渦輪強度が増したPattern 2では,注入開始時を除き,前半に注入された気泡は渦核内部に巻込まれながら上昇する.巻込まれた気泡は渦核中心に沿って周方向に分布する.注入後半部の気泡は巻込まれずに上昇する.渦輪の上昇につれて,巻込まれていた気泡が上部へ離脱する.渦輪強度がさらに増したPattern 3では,注入開始時を除くすべての気泡が巻込まれ,渦核中心に沿って周方向に分布する.巻込まれた気泡は渦輪とともに上昇する.渦核内に巻込まれた気泡は,渦輪変位に影響をほとんど及ぼさない.しかし,局所的に渦輪の半径をやや増大させる.
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Research Products
(1 results)