2015 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロレーザープローブによる遷音速噴霧の液滴分裂過程の解明
Project/Area Number |
25420127
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
植木 弘信 長崎大学, 工学研究科, 教授 (30160154)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 液体微粒化 / レーザー2焦点流速計 / 燃料噴霧 / 噴孔近傍 / 液滴サイズ / ウエーバー数 / マッハ数 |
Outline of Annual Research Achievements |
コモンレール燃料噴射システムを用いて噴射圧を65~135MPa に設定し,ディーゼル燃料噴射ノズルから噴射されるマッハ数1.1~1.6の遷音速燃料噴霧において,噴孔からの距離が10 mm前後の噴霧内部の分裂過程にある液滴の速度とサイズを計測した.得られた結果は以下の通りである. (1) マッハ数が高い場合の噴霧中央の液滴サイズはマッハ数が低い場合の噴霧中央の液滴サイズに比べて大きい. (2) マッハ数が高い場合の噴霧周辺の液滴サイズはマッハ数が低い場合の噴霧周辺の液滴サイズに比べて小さい. (3) マッハ数が高い場合の噴霧下流に向かう液滴サイズの減少率はマッハ数が低い場合に比べて大きい. (4) マッハ数の増加によって噴霧液滴の断面平均速度が増加し,噴霧液滴の断面平均サイズは減少する. 定容容器に窒素ガスを充填して圧力を0.1~0.5MPa に設定し,噴霧の雰囲気密度を変化することによってウエーバー数を変化させた.得られた結果は以下の通りである. (5) 噴霧外縁の液滴サイズに及ぼすウエーバー数の影響は大きくないが,噴霧内部の液滴サイズはウエーバー数の増加によって減少する.(6) 噴射終了時の液滴の速度およびサイズは,噴霧の断面にわたってほぼ一様であり,これらの空間分布に及ぼすウエーバー数の影響は小さい.
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