2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25420134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
北川 一敬 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (50278230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 清伸 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (80536748)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 水中爆発の減衰 / 爆発環境緩和技術 / 水中爆発の軽減 / 衝撃波 |
Research Abstract |
剛体面,ゴム面,凹凸ゴム面とオープンセル型ポリウレタンフォームを設置し,物体表面から下方35mmの位置で水中爆発を起こし,水中衝撃波と爆発ガスの変形挙動の可視化と数値解析を行い,次の結果を得た. 1.水中爆発によって生じる爆発ガスの変形挙動および水流ジェットの詳細を実験と計算との両面から明らかにすることができた. 2.凹凸ゴム壁面は,凹凸剛体壁面に対して水流ジェットを発生させた後の移動速度が遅いため,2回目の水流ジェットの発生が壁面から離れた位置で発生する.凹凸ゴム壁面は凹凸剛体壁面に対して,反射衝撃波の強さを減衰する. 3.フォーム様な空隙を有する媒体を用いると,95%以上の衝撃圧とインパルスの減衰効果とフォームによる水流ジェットの軽減から水中爆発の軽減効果を得る事ができた. 4.緻密なフォームほど,フォーム骨格固体の非定常抵抗により衝撃圧と水流ジェットがフォーム後端では弱くなり減衰する.フォーム骨格固体の非定常抵抗によって,衝撃波からのキャビテーション発生が多くなり,水流ジェットが減衰し,爆発生成ガスが物体より離れていく事が明らかになった. 5.数値解析は,実験結果をほぼシミュレートすることが出来た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.空隙媒体と水中衝撃波・水流ジェットの衝突干渉の特徴の評価-凹凸物体,フォーム下面で水中爆発を発生させて,伝播する衝撃波,爆発ガスの発生,爆発ガスの膨張収縮運動と水流ジェットの特性を高速度カメラと水中衝撃波用圧力センサーを使って,特徴の評価を行った.水中爆発によって生じる爆発ガスの変形挙動および水流ジェットの詳細を実験と計算との両面から明らかにすることができた. 2.物体にかかるインパルス緩和効果の評価-フォームの設置によって,爆発生成ガスが物体より離れ,フォーム骨格固体の非定常抵抗によって衝撃圧が減衰する.また,水流ジェットを物体から遠ざける事で,水流ジェットが減衰する事が明らかになった. 本年度の結果からおおむね順調に進展している.水中爆発の減衰と軽減の手段は,媒体形状,媒体の物性値や分布の変更による方針が固まりつつある.現在論文執筆の準備を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
1.水流ジェットと衝撃波の衝撃圧減衰法の確立-爆発ガス運動の抑制と空隙構造が持つ非定常抵抗により,衝撃波と水流ジェットを破壊させて,物体にかかる過剰圧力の減衰法を開発する.水中爆発で生じた爆発ガスを空隙のある媒体(ポリウレタンフォーム)にとどめる,または,構造体や船体を模擬した模型表面に複雑媒体を取り付け,複雑媒体の音速の影響,非定常抵抗(幾何学的構造と空隙率の影響)の差異を爆薬の距離(換算距離)のもとで,運動量(インパルス),過剰圧の時間変動,水流ジェットの速度減衰から破壊挙動,インパルスの緩和や衝撃波減衰の条件を検討する. 2.数値解析との比較・検証-水面に剛体壁やポリウレタンフォームなどを設置した場合の衝突干渉の数値解析を進めて行く.数値解析から衝撃波の過剰圧変化,爆発ガスの運動,水流ジェットとバブル衝撃波の様相の詳細を解明し,実験と数値解析の両面から精査し,検証する.数値解析の精度向上のため,水中衝撃波やバブルパルスの波面が捕獲可能な計算格子を準備し,解析を行っていく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
東北大学においても,一部水中爆発実験を行ったために,本学で使用予定であったアジ化銀の消費量が少なく済んだため. イスラエル国ベングリオン大学Igra教授を迎えて,現在遂行している研究の助言と最新の研究のトピックについて,議論を行う.そのための滞在費として使用する. 研究に必要な消耗品を購入する.
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Research Products
(7 results)