2015 Fiscal Year Annual Research Report
クロスローラガイドの保持器ずれの発生機構の解明とその防止方法の提案
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25420180
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
太田 浩之 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30233141)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | クロスローラガイド / スタッドローラガイド / 接触力 / 応力 / 窒化けい素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,保持器ずれ防止策の1つであるスタッドローラを有するクロスローラガイド(スタッドローラガイド)について,スタッドとディンプルの接触力および応力を調べた.本年度における研究の成果は,以下の通りである.①市販のスタッドローラガイドの仕様に基づいて,ディンプルのついた2本のレール,1個のスタッドローラ,28個の円筒ころ,保持器で構成したマルチボディ解析(MBA)モデルを作成し,解析を行った.なお,各部品の材料は,市販のスタッドローラガイドと同様に,レールおよび円筒ころが軸受鋼,スタッドローラがステンレス,保持器がポリアセタールとした.MBAの結果,スタッドとディンプルの接触力は正弦波運転よりも台形波運転,静止レールよりも駆動レールの方が大きい傾向があることがわかった.また,スタッドとディンプルの接触力が大きくなるときに,各部品の加速度の絶対値も大きくなる傾向があることがわかった.②スタッドとディンプルのミーゼス応力を計算するために,有限要素法(FEM)解析を行った.FEM解析の結果,スタッドとディンプルのミーゼス応力は,サイドディンプルと軌道面の境界部で最大となることがわかった.③最後に,スタッドローラと円筒ころの一方または両方の材料を,鋼の40%の密度を有する窒化けい素へ変更して,MBAおよびFEM解析を行った.MBAの結果,スタッドとディンプルの接触力は,スタッドローラと円筒ころの両方を窒化けい素製にすると,それらが,鋼製の場合に比べて,大きく低減できることが明らかとなった.また,FEM解析の結果,スタッドとディンプルの最大ミーゼス応力は,円筒ころのみおよびスタッドローラと円筒ころの両方を鋼製から窒化けい素製に変更することで,大きく低減できることが判明した.
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Research Products
(2 results)