2015 Fiscal Year Annual Research Report
力覚提示ジョイスティックによる操作型注湯ロボットの操作支援・訓練システムの開発
Project/Area Number |
25420181
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
野田 善之 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (60426492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋月 拓磨 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40632922)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自動注湯ロボット / 操作支援システム / 落下位置制御 / 振動抑制制御 / 力覚提示ジョイスティック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、鋳造業で用いられる取鍋傾動式自動注湯ロボットに対して、誤操作を防止し、かつ高い操作性を実現することを目的に注湯ロボットの状態に応じて動的に操作制限を与える注湯ロボット操作支援システムを研究開発した。具体的には、3自由度力覚提示ジョイスティックによる操作支援システムと取鍋傾動式自動注湯ロボットをシステム統合した操作型自動注湯ロボットを構築した。3自由度力覚提示ジョイスティックは、前後操作、上下操作、および回転操作の3自由度操作が可能で、取鍋傾動式自動注湯ロボットが可能な動作方向とジョイスティックの操作方向を一致させることで、直感的な操作が可能になり、高い操作性を得ることが確認された。また、ジョイスティックの反力提示制御システムを開発し、反力を自在にコントロールすることで、高い操作性と誤操作時の動的操作制限が実現された。 本研究開発において、人間では自動注湯ロボットの操作時に、注湯流量と流出液体の落下位置を高精度に操作することが困難であることが確認された。そこで、流出液体の落下位置制御システムを開発し、注湯流量に依存せず、取鍋からの流出液体が湯口へ高精度に注湯されることを検証した。また、実用化されている自動注湯ロボットへの適用を考慮して、取鍋から流出した液体の湯こぼれ量を最小化する取鍋位置の最適化システムを開発した。さらに、変動する環境下でも高精度注湯を実現する目的で、オンラインモデルパラメータ同定を有する注湯流量制御システムを開発した。流量係数、液体密度、出湯開始角度がオンラインで同定されるため、モデルベースト注湯制御の高精度化に貢献し、かつ注湯状態を監視する注湯監視システムの基盤を構築した。 本研究の成果として、操作型自動注湯ロボットの高精度注湯制御システムを実現した。今後は実用化に向けて、溶融金属による検証実験を進めていく予定である。
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Research Products
(11 results)