2015 Fiscal Year Research-status Report
圧電素子の積層化による振動発電装置の高出力化に関する研究
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25420196
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| Research Institution | Tokyo City University |
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Principal Investigator |
藤本 滋 東京都市大学, 工学部, 教授 (80386888)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一木 正聡 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (00267395)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 圧電素子 / 積層 / 振動発電 / エネルギーハーベスト / 振動発電理論 / 積層圧電素子 / 加速度センサー / 振動実験 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度までの研究により，積層PZT素子の発電理論が振動発電実験より検証され，積層PZT素子の詳細な発電特性が明らかにされた．また，発電理論より試作したPZT素子の最大電力を得る最適積層数は11層であることが確認された．今年度は11層PZT素子をセンサ駆動のための発電装置や加速度センサーとして用いた以下の適用研究を行った．
１．11層PZT素子に，振動発電実験装置により50～200Nおよび5～30Hzの正弦波動荷重を印加し，発生した電力を用いて試作した温度データ送信装置の駆動を試みた．11層PZT素子への荷重が100N以上，振動数が10Hz以上の動荷重が作用した場合には，温度データを20ｍ以上離れた場所に3秒間隔で継続的に送受信できることが確認された．この結果より，11層PZT素子を用いることで電源不要のワイヤレス状態モニタリングシステムが構築可能であることが示された．
２．11層PZT素子に，振動発電実験装置により上記１と同様の正弦波動荷重を印加し，発生した電力を用いて市販のMEMS型加速度センサの駆動を行い，別の振動源の加速度計測を試みた．動荷重が振動数30Hz，荷重200Nの場合においては，約11秒おきに約2.6秒間の加速度時刻歴を計測することができた．この結果より，11層PZT素子は市販加速度センサの電源として適用可能であることが確認された．今後の課題としては，加速度を継続的に計測できるようにさらなる発電能力向上が必要である．
３．11層PZT素子に約3kgの錘を付加し，振動源に設置した場合に発生する動荷重による電圧を加速度センサ信号として用いた場合の加速度計測実験を行った．その結果，11層PZT素子の加速度電圧感度はアンプを用いた歪み型加速度計と同等の感度が得られた．この結果より，11層PZT素子は電源とアンプ不要の加速度計として適用可能であることが示された．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に予定していた積層PZT素子の振動発電特性の理論化と最適積層数の予測に関して平成26年度までにほぼ終了しており，平成27年度は今回試作したPZT素子の最適積層数である11層のPZT素子を試作し，これをセンサ駆動のための発電装置や加速度センサーとして用いた適用研究に注力した．その結果，電源不要のワイヤレス状態モニタリングシステムや加速度センサーの駆動を行えることが確認され，また，市販センサーと同等の感度を持つ電源不要の加速度センサーとしても使用可能であることが示された．以上のように，積層PZT素子は不要な動荷重から大きな電気エネルギーを生みだし，有用な電源デバイスとして適用できることを実証することができた．
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度までの研究により，当初の研究目標を全て達成することができた．平成28年度は、平成27年度後半に投稿した積層PZT素子の発電特性についての研究論文査読および学会論文集掲載に関する手続きを行う予定である．
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| Causes of Carryover |
2015年7月に設計工学会に本研究成果を論文投稿（査読付き）し、2016年2月に採択が決定したが、設計工学会誌への掲載手続きと論文投稿料\30,000および学会誌掲載料100,000円を支払う必要があり、103,954円を費用の一部に充てるために，次年度に繰り越したいためである．なお，繰り越し手続きは完了している．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年4月以降に，設計工学会への査読論文掲載のために論文投稿料\30,000および学会誌掲載料100,000円を支払う必要があり、繰り越した103,954円から学会誌掲載料100,000円を支払う予定である.
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