2015 Fiscal Year Research-status Report
車両振動伝達系における人の振動感受性の方向依存性を応用した乗り心地快適性の向上
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25420203
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
柴田 延幸 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 人間工学・リスク管理研究グループ, 上席研究員 (40333380)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 人体振動 / 振動感受性 / 方向依存性 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目の上半期では、昨年度構築した人-車両座席振動伝達系の新提案モデルに対する検証実験のための準備として、実車を用いた走行による典型的な路面条件(複数)での座席での振動測定実験を行い、検証実験で必要となるさまざまな路面に対応する入力用振動データの取得及びデータ加工を行った。測定項目は、車両座席取り付け床部分における振動加速度、および座席面、座席背もたれ部分における振動加速度と動的力であり、加速度については3軸加速度センサ内蔵シートトランスデューサー、動的力についてはフォースプレートを用いて測定した。測定した路面条件は4通り、(1)舗装状況の良好な路面、(2)橋脚や舗装のつぎ目等、周期的な衝撃振動を発生する路面、舗装状況の不良な路面、石畳やインターロックのような敷き詰められた路面であった。下半期では、上半期に測定・作成した実振動波形を用いて計算機上のシミュレーションを行い、新提案モデルの検証行った。その結果、モデルに含まれる各要素のパラメータに対して、路面状況に応じた乗り心地快適性の向上に最も寄与するパラメータセットを求めることができた。さらに多目的最適化に基づいて、上記4路面条件全てのケースにおいて良好な乗り心地快適性を得ることの可能なパラメータセットの算出を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定に従って、新提案モデルに対するに含まれる各要素のパラメータに対して、路面状況に応じた乗り心地快適性の向上に最も寄与するパラメータセットを求めることができた。さらに多目的最適化に基づいて、上記4路面条件全てのケースにおいて良好な乗り心地快適性を得ることの可能なパラメータセットの算出を試みた。
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Strategy for Future Research Activity |
多目的最適化に基づいて、上記4路面条件全てのケースにおいて良好な乗り心地快適性を得ることの可能なパラメータセットを算出したが、同セットを用いた計算機実験では4路面条件のうち、一部において良好な応答振動を得ることができなかった。この点を改善するために、モデルの改良を行い再度実振動データによるパラメータ調整を行う。
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Causes of Carryover |
多目的最適化に基づいて、上記4路面条件全てのケースにおいて良好な乗り心地快適性を得ることの可能なパラメータセットを算出したが、同セットを用いた計算機実験では4路面条件のうち、一部において良好な応答振動を得ることができなかった。この点を改善するために、モデルの改良を行い再度実振動データによるパラメータ調整を行う必要が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
三年目に計画していた学会発表を次年度に行う。また、モデルの改良のために必要な追加実験に必要な機器・消耗品等の購入に使用する。
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