2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420213
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高山 俊男 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (80376954)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 管内推進装置 / ソフトアクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
柔軟なチューブを複数本束ね,これを順に加圧するだけで管内を推進可能な内視鏡用の推進原理を提案した.複雑な制御を必要とすることなく,容易に屈曲管内を移動可能である.昨年度大量生産を可能とする回転金型押し出し成型装置を開発し,それを用いて制作した,長さ2.5mの螺旋捻転推進装置により性能評価実験を行った.実環境を模した長さ5mでエルボを2箇所持つ25A管(内径28mm)に先端1mを挿入した状態から,5m先まで到達する時間を計測した.平面上に配置したU字経路を450sで通過し,平均53cm/minであった.垂直に上昇する経路を持つ場合,滑りで速度が落ちたが,先端まで到達することができた. 螺旋捻転装置の外径は変形時に極大値を持つ.そのためチューブの外径,螺旋ピッチのパラメータを適切にとらないと,パイプ内壁に張り付けない.これまでの試作装置は,経験に基づいてパラメータを設定していたが,螺旋捻転推進装置の変形モデルを構築し,変形形状を定式化し,設定パラメータから最大外径を導出する手法を確立し,作業目的とする管内径に合わせた設計を可能とした. 装置が大型化,長尺化すると,駆動に必要な空気量が増え,動作周期が遅くなることから,部分的に高速駆動させるために,一定圧力をかけ続けるだけで,3個の流路を順に切り替えて出力する自励式空圧バルブ切り替え装置を開発した.外径20mm長さ50mmと小型で,前述の押し出し加工による螺旋捻転推進装置後部に取り付けることで,25A管の中に牽引していくことが可能である. さらにチューブ本数を増やし,6本編みチューブ式の多重チューブ推進装置について動作原理を解析し,本装置が右螺旋と左螺旋の螺旋捻転推進装置の組み合わせであり,螺旋捻転推進は右螺旋と左螺旋で,推進時の回転方向が異なることから,両者の組み合わせにより,推進と回転を独立に制御できることが分かった.
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