2013 Fiscal Year Research-status Report
構造的かつ戦略的に巧みなハイパースマート飛行体の開発と制御
Project/Area Number |
25420215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 一男 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (00227125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 基康 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (50633442)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 飛行ロボット / 非線形制御 / スマート飛行 |
Research Abstract |
構造的スマートさに関する研究(モデリング,制御および機体開発) (1) 飛行体のモデリングと制御系設計 フレキシブル翼を持つ飛行体は運動方程式の構造も変化するため,システムの記述方法を開発する必要がある.本研究では,フレキシブル翼を持つ飛行体特有のモーメント,慣性力などの変化を巧みに記述するモデル,および,システム次元の変化を巧みに記述するモデル表現を提案した.また,制御系設計条件を線形行列不等式(LMI)条件で表現し,凸計画問題として数値的可解設計問題に定式化した.さらに,空力特性が多項式で近似できることから,Sum of Squares (SOS)に基づく制御系設計条件も導出した.最近,SOS はLMI 超える制御系設計法として注目を浴びており,飛行体制御を通して本SOS 設計アプローチの優位性をシミュレーションにより明らかにした. (2) 機体開発 飛行ロボットのプロトタイプの試作はなされているが,飛行テストの結果,長時間飛行を考えるとその飛行効率,耐久性が明らかに不十分であった.軽量化と耐久性,ペイロード最大化を考慮し,しかも,長時間飛行に耐えられる耐久性を備える機体諸元パラメータの最適化とモータスペックの選定を行った.この結果に応じ,必要部品を用いて機体を製作した.小型モーションセンサ,インタフェースシステム等を用いて実験システム構築を行った.この飛行体に(1)で開発した制御手法を適用することで,本手法の有効性を実証するとともに,耐久飛行試験を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りの実施が実現できたため,制御系の設計で改善の余地は残るものの予定通りに進行している. (1) 飛行体のモデリングと制御系設計 a)フレキシブル翼を持つ飛行体特有のモーメント,慣性力などの変化を巧みに記述するモデル,および,システム次元の変化を巧みに記述するモデル表現を提案した. b)制御系設計条件を線形行列不等式(LMI)条件で表現し,凸計画問題として数値的可解設計問題に定式化した. c)空力特性が多項式で近似できることから,Sum of Squares (SOS)に基づく制御系設計条件を導出した. d)飛行体制御を通して本SOS 設計アプローチのLMIに対する優位性をシミュレーションにより明らかにした. (2) 機体開発 a)軽量化と耐久性,ペイロード最大化を考慮し,しかも,長時間飛行に耐えられる耐久性を備える機体諸元パラメータの最適化とモータスペックの選定を行った. b)上記の結果に応じ,必要部品を用いて機体を製作した. c)小型モーションセンサ,インタフェースシステム等を用いて実験システム構築を行った. d)この飛行体に(1)で開発した制御手法を適用することで,本手法の有効性を実証するとともに,耐久飛行試験を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では,制御系設計で若干の改善の余地が残ったため,この改善を試みながら,平成25年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)交付申請書(様式 D-2-1)で記述した平成26年度の研究実施計画を確実に実行する.平成26年度の研究実施計画の詳細は平成25年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)交付申請書(様式 D-2-1)を参照されたい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
北海道のJAXA航空宇宙実験場で10日前後予定していた最後の飛行テスト実験が年度内に行えず,この実験のための物品購入や人権費・謝金,さらには,北海道までの実験参加者の旅費などの経費が平成26年度に繰り越されたため. 平成25年度に行えなかった北海道のJAXA航空宇宙実験場で10日前後予定していた飛行テスト実験を平成26年度に行う予定である.当初の申請書で計画していた平成26年度の経費についても,当初の申請書通り,平成26年度中に執行を予定している.
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Research Products
(5 results)