2014 Fiscal Year Research-status Report
構造的かつ戦略的に巧みなハイパースマート飛行体の開発と制御
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25420215
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 一男 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (00227125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 基康 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (50633442)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 飛行ロボット / 非線形制御 / スマート飛行 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)風向/風速の実時間推定,バッテリ消費予測 風向風速の実時間推定を実現するために,非線形オブザーバを設計した.本飛行体は特殊な翼を有していることから,空力特性パラメータを既存の翼型データから代用することは難しいため,空力特性パラメータの同定を風洞実験のデータに基づいて行った.バッテリ消費は墜落の危険性に直結するため,バッテリの消費予測も行った.バッテリの消耗が懸念される場合,バッテリ切れによる墜落を防ぐため,地上ステーションに自動帰還するシステム構築も行った.その検証をJAXA実験場にて行った. (2) 自動離着陸を含むフライトマネージメントシステムの開発 (1)で実現した風向,風速のリアルタイム予測やバッテリの消費予測に基づくフライトマネージメントシステムの開発を行った.さらに,フライトマネージメントシステムを用いて,リーダー飛行体に擬似追尾する飛行体制御実験と搭載カメラによるエリア内探索実験を行い,フライトマネージメントシステムの有効性を確認した.また,自動離陸用ガイド装置の開発,自動着陸システムの構築も行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りの実施が実現できたため,風向/風速の実時間推定に若干の改善の余地は残るものの予定通りに進行している. (1)風向/風速の実時間推定,バッテリ消費予測 a)風向風速の実時間推定のための非線形オブザーバ設計,b)風洞内でのキャノピーの空力測定実験,c) b)の結果を受けて,キャノピーの空力特性のパラメータを同定,d)バッテリの消費予測,e) d)の結果に基づく地上ステーションへの自動帰還システム構築,f)上記の検証を北海道JAXA航空宇宙実験場で行った. (2)自動離着陸を含むフライトマネージメントシステムの開発 a) (1)の結果に基づくフライトマネージメントの実現,b) a)を用いたリーダー飛行体に擬似追尾する飛行体制御実験,c) a)を用いた搭載カメラによるエリア内探索実験,d)自動離陸用ガイド装置の開発,e) 自動着陸システムの構築.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度では,風向/風速の実時間推定に改善の余地が残ったため,この改善を早急に行うとともに,平成25年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成)交付申請書(様式 D-2-1)で記述した平成27年度の研究計画をすべて実行する.平成27年度の研究実施経過の詳細は平成25年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成)交付申請書(様式 D-2-1)を参照されたい.
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Causes of Carryover |
昨年同様,北海道のJAXA航空宇宙実験場で予定していた飛行試験が予約の関係上行えず,この実験に支出予定であった実験のための物品購入,人件費,謝金,さらには,北海道までの旅費と滞在費などの経費が平成27年度に繰り越された.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に予定していた北海道のJAXA航空宇宙実験場での飛行実験を平成27年度に延期して行う予定である.この実験に支出予定であった実験のための物品購入,人件費,謝金,さらには,北海道までの旅費と滞在費などの経費が平成27年度に繰り越された.当初の予定通り,平成27年度に予定している飛行実験の経費についても平成27年度には支出を予定している.
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