2015 Fiscal Year Annual Research Report
セルフセンシング機能を有するIPMCアクチュエータの開発
Project/Area Number |
25420218
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
佐野 滋則 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10321770)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 高分子アクチュエータ / セルフセンシングアクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,新しいアクチュエータ/センサとして期待されているIPMC (Ionic Polymer-Metal Composite)を用いた小型グリッパ機構を開発することを最終目標として,アクチュエータ自身がセンサとしても機能するセルフセンシング機能を有するIPMCを製作することを目的とする.この目的を達成し,実用に耐えうる分解能をもつセルフセンシングが可能になれば,別途センサを取り付ける必要はないので,装置の小型化,低コスト化,省電力化,センサ・アクチュエータの共配置の実現をはかることができる. 本研究では,後述するブリッジ回路を製作し,変形量に対応する信号を取得する.取得した信号とIPMCへの印加電圧やIPMCの電気的特性に基づく補正することで,精度よい観測量を得ることを考える.
この手法はひずみゲージによる平板のひずみの測定メカニズムに似ている.IPMCに一定電圧を与え,IPMCに外力を加えることで変位させた実験では,実際の変位とセンサ信号との間に高い相関がみられ,この測定原理の有効性が確認できた.ブリッジ回路に用いる抵抗の大きさを変えることで,測定精度とアクチュエータ性能のトレードオフを調整することができることがわかった. IPMCの先端変位を固定し,IPMCへの印加電圧に正弦波を用いる実験では,定常なところにおいて,大きさに関して高い相関がみられるが,位相差が存在する.その補正が必要になるが有効な手段が見つかっていない.今後,この点を中心に研究を進め,本提案法の有効性を高めていく. これまでの成果は,11月の計測自動制御学会中部支部若手発表会(指導学生)や3月のSPIE2016において発表を行った.
|
Research Products
(3 results)