2014 Fiscal Year Research-status Report
マイクロデジタルファブリケーション技術を用いた色素増感型太陽電池の開発
Project/Area Number |
25420224
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
梅津 信二郎 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (70373032)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 3Dプリンタ / 色素増感型太陽電池 / チタニア / マイクロ製造技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、高粘性なチタニアペーストを高画質にパターニング可能なPELID法を独自に開発中であり、試作機を用いて一種類のチタニアを最適な膜厚条件でパターニングすることで、色素増感型太陽電池の変換効率7.5%を達成している。また、このチタニア層の上に比較的大きな粒子径のチタニアをパターニングすることで、光閉じ込め効果によって効率が上昇することを実証している。本研究では、高効率な色素増感型太陽電池の作製と製造方式の実用化を目指している。そこで、光閉じ込め効果が最大になる膜厚条件にチタニアをパターニングすることでさらなる高効率化を図る。さらにマルチノズル化することで、高速パターニングが可能な装置の開発を行う。 本年度は、高速印刷を目的に、新型のゾルの開発を行った。高電圧を印加する際に発生する強い静電力を利用して微小な液滴の吐出、パターニングを行っているが、隣接するノズルとの間に、電界のクロストークが発生してしまう。そこで、各ノズルヘッドに絶縁材料をセットすることによって、隣接するノズルによる電界のクロストークを解消するユニットの開発を行った。 さらに、本手法によって作製できるポーラスリッチなチタニア層内部のポアのサイズの評価をXRRによって、行った。P25という通常のチタニアをドクターブレードによって作製した場合はサブnmオーダーのポアしか存在しないが、申請者らの製造方法の場合、数nmオーダーのポアを多く含むチタニア層の形成が可能なことをSEM写真以外の方法で確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
26年度、27年度で達成しようとしていた高速プリントヘッドの開発が概ね終わっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は、着弾した液滴の乾燥プロセスを明らかにする。これを、高速プリントヘッドによる着弾の高速化と組み合わせることによって、さらなる高速化を図る。
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Causes of Carryover |
想定していたよりも安く製品を手に入れることができたため、目的の研究を少ない予算で遂行することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
思っているよりも研究がスムーズに進んでおり、関連の新しいテーマに本予算を充てたいと考えている。
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