2014 Fiscal Year Research-status Report
圧粉磁心を用い永久磁石量を抑えた再生エネルギー用発電機システムの開発
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25420241
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
石川 赴夫 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (40159695)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 電気機器 / 再生可能エネルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
現在,再生エネルギーの開発が急務となっているが,その中の小水力発電および風力発電システムでは効率が良く信頼性の高い発電機が必要である。それを達成するために,本研究は(1)価格を抑えるために,発電機価格の大部分を占める永久磁石材量をなるべく少なくした構造とし,(2)永久磁石量が少ない場合一般に効率が低下してしまうが,構造を工夫して効率を低下させない発電機および電力変換システムを開発する。更に,(3)保守点検が容易でない発電機の高い信頼性を得るために,運転中の物理量を検出し信号処理によって,システムが故障の一歩手前の状態にあるか診断するシステムを開発することを目的としている。 本年度は,申請者らのオリジナルな設計手法を用いて,設計試作した発電機の特性を詳細に調べた。その結果,設計機は市販機と比較して,無負荷時の起電力は1.4倍に改善,電圧変動率は特に低速時において多少の改善,また効率については,高速時の広範囲の出力に対して約2%改善されることなど各特性において高性能な発電機を設計・試作することができた。しかし,低速回転時の出力は十分ではなかったので,別の形状であるアキシャルギャップ構造の発電機を設計した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の実施状況報告の今後の推進方策に記載した(1)アキシャル構造の発電機を設計,試作する。それと並行して当初計画である(2)発電機とバッテリーあるいは電力系統と接続する変換回路を作成する(3)制御システムの開発を行う(4)開発した発電機と変換回路を組み合わせた時の特性を測定する。発電機駆動用サーボモータと結合し,開発した発電機と変換回路+コンデンサと抵抗の並列負荷時の出力電力を測定する(5)速度を急変させた時の過渡応答について検討する(6)発電機の振動および騒音についても測定する。そのなかで,(1)の設計はほぼ終了したが,試作は行えなかった。これは,試作依頼業者が忙しかったためである。また定常特性である(2)~(4)についてはほぼ終了したが,その際に低速回転時の出力は十分ではないことが判明したため,(1)の再設計に力を入れることが必要となり,過渡特性(5),(6)については行わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)26年度設計したアキシャル構造の発電機を試作し,その定常特性を明らかにする。それと並行して当初計画である下記事項を行う。 (2)速度を急変させた時の過渡応答について検討する (3)発電機の振動および騒音についても測定する (4)当初予定であった風車の選定および風車を取り付けたときの特性試験については,入力を数値化するのが難しいため,1昨年度購入した発電機駆動用サーボモータを用いた実験に変更する (5)得られた結果を国際会議などで発表する
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Causes of Carryover |
26年度,アキシャル構造の発電機設計したが,試作依頼業者が忙しかったため試作機は完成しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度に繰り越した予算を使用して試作機を作成する予定である。
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