2014 Fiscal Year Research-status Report
電力低密度地域における低炭素型電力ネットワークの研究
Project/Area Number |
25420249
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
田岡 久雄 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30367502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 純也 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 特命教授 (90089110)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 電力系統工学 / スマートコミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
福井県他の自治体との霊南西部地域のスマートコミュニティ事業化可能性調査より得られたデータと、研究代表者によるセルグリッド、デジタルグリッド等の研究成果を基礎にして、電力ネットワークのモデル化・シミュレーションを行いながら、電力低密度地域における発電量・負荷量の確率的予測手法、変動を含む送電可能要領の算出によるセキュリティ監視手法、安定化制御のための同期化力インバータの制御技術、変動考慮型電力需給制御手法の開発などの課題解決と、これらを統合した電力ネットワーク制御手法の確立により、再生可能エネルギーが導入された電力低密度地域における低炭素型電力ネットワークの運用制御方式の立案・検証を行っている。 平成26年度は太陽光発電設備模擬装置、模擬負荷装置、蓄電装置、バイオディーゼル発電機などの機器を組み合わせたエコ施設を試作し、系統連系時、自立運転時の運用制御手法について実験・計測、シミュレーションとの比較・検証を行った。その結果、各再生可能エネルギー電源および蓄電池を活用したモデル施設における、晴天時、曇天時、雨天時のCO2排出量削減効果を実験により評価し、モデル施設において、約12%のCO2排出量が削減可能であることがわかった。 また、分散型電源大量導入時の同期化力不足による系統安定度の低下の解決方法として提案している、同期発電機の動特性を持たせた同期化力インバータについて、制御手法の有用性と同期化力の有無、大小の検証を行い、良好な結果を得た。特に、一負荷系統における負荷解列時の解析では、分散型電源の出力変化によって相互同期化力を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エコ施設の実験設備が完成し、各種運転モードの試験が可能となり、成果が着実に出てきている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、実験とシミュレーションを組み合わせて、各種の試験・評価を行うと共に、論文、国際会議等での成果発表を進めていく。
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Causes of Carryover |
物品費および旅費において、年度末時点で端数が生じたためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の物品費および旅費に加算して使用予定である。
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Research Products
(9 results)