2013 Fiscal Year Research-status Report
次世代型カプセル内視鏡に搭載する診断・治療用マイクロ磁気アクチュエータの開発
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25420260
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
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Principal Investigator |
本田 崇 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70295004)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | カプセル内視鏡 / 擦過細胞診 / 永久磁石 / 外部磁界 / 磁気トルク / マイクロポンプ |
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| Research Abstract |
本研究では、診断･治療機能を有する次世代型カプセル内視鏡に必要なマイクロアクチュエータの開発を目的とし、「検査のための細胞診ブラシの擦過」と「治療のための薬剤散布」の各動作を外部磁界によるワイヤレス駆動技術で実現することを目指している。本目的を達成するために、研究初年度の平成25年度では、まず細胞診ブラシの擦過に必要なアクチュエータの推力やストローク、及び薬剤散布に必要なマイクロポンプの流量と圧力等の目標値を設定した。続いて、外部磁界で駆動可能な細胞診ブラシ用アクチュエータと薬剤散布用マイクロポンプを考案し、試作と評価を行った。細胞診ブラシ用アクチュエータでは、磁石の回転運動を動力伝達材によってブラシの直線運動に変換する新機構を考案し、省スペース化と10mmの長ストロークの両立を達成した。また、磁界の印加方向を変更することでブラシを前後に高速擦過する機能を新たに追加した。薬剤散布用マイクロポンプでは、フィルムの屈曲を利用する電磁駆動型マイクロポンプの小型化と高吐出圧力化を図った。φ3mmまで小型化した結果、吐出圧力が大幅に低下したため、複数ポンプを直列接続する手法を採用し、必要圧力を確保することに成功した。ところで、上述のアクチュエータの動作を行うためには、カプセル本体を回転させて正確な位置決めを行う必要がある。そこで、カプセル直径方向に磁界を印加することでアクチュエータの磁石にトルクを与え、カプセルを回転する手法を考案した。細胞診ブラシ用アクチュエータを搭載したカプセルをウシ小腸内に入れ試験を行った結果、ブラシの駆動とカプセルの回転を独立に制御でき、本手法の有用性を確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カプセル内視鏡に搭載できるサイズで「検査のための細胞診ブラシの擦過」用アクチュエータと「治療のための薬剤散布」用マイクロポンプを試作し、いずれも単体における評価で目標値を達成することができた。これは交付申請書に記載のものであり、本研究はおおむね順調に進展していると判断する。また、擦過用アクチュエータに関しては細胞採取機能を強化する機能を新たに開発するとともに、カプセル周回方向に対するブラシ位置決め機能が予定より早く実現できている。
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| Strategy for Future Research Activity |
初年度の成果を受け、以下の方針で研究を推進する予定である。
（1）初年度に実現したカプセル周回方向の位置決め機能に加え、カプセルを消化管の蠕動運動に逆らって停止する機能（または後退する機能）の実現を目指す。併せて、ブラシ突出部や薬剤吐出部の蓋の開閉機構を考案する。
（2）初年度に導入した3軸のヘルムホルツコイルによる駆動磁界発生システムを構築する。任意の方向への直流磁界、交流磁界を印加できるだけでなく、回転磁界の回転面も制御できるシステムを構築する。
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