2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420282
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鮫島 俊之 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30271597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 智久 神奈川大学, 理学部, 教授 (60386810)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソーラーセル / パッシベーション膜 / 低温プロセス技術 / キャリアライフタイム / マイクロ波吸収 / 光誘起フリーキャリア / 水蒸気熱処理 / 加熱水 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)加熱水処理による結晶シリコン表面のパッシベーションの最適化を検討した。110℃以上の温度で60分の水中加熱により17ΩcmのN型シリコン基板の実効キャリヤライフタイムTeffは3msに達する高い値が得られた。解析の結果結晶シリコン表面のキャリヤ再結合速度は最小8 cm/sまで低下した。これは界面再結合欠陥密度が5x10^9 cm^-2であることを意味しており110℃の低温処理で非常に低欠陥密度に界面が実現されたことを示している。 2)2~17Ωcmの抵抗率のN型結晶シリコンを用いて110℃60分の加熱水処理を施した。全ての抵抗率においてTeffの大幅な向上が得られた。キャリヤ再結合速度は10Ωcm以上の場合8 cm/sまで低下し、2Ωcmの低抵抗率の場合でも90 cm/sに低下した。さらに計画的な1200hの経過測定の結果、全ての抵抗率においてTeffは加熱処理後の高い値を維持することがわかった。 3)加熱水で作製した0.7 nmのパッシベーション膜の上にAl及びAuを形成し作製したMISダイオードの電気特性を解析した。10^-7 A/cm^2台の低い逆方向電流特性を示した。 そして低電圧印加下で急峻な順方向電流特性を示した。また順方向電流の解析により0.22~0.36 Vのバイアス電圧において空乏層制限電流領域が観測された。そして0.36から0.45 Vのバイアス電圧においてファウラーノルドハイム型電流(絶縁膜制限電流)領域が観測された。 4)加熱水で作製した0.7 nmのパッシベーション膜の上にAl及びAuを形成したときのキャリヤ再結合速度を観測するために光誘起キャリヤの結晶シリコン中横方向拡散を観測した。その結果、N型基板無バイアス条件下でAlの下領域のキャリヤ再結合速度は1000 S/cm, Au下領域のキャリヤ再結合速度は10000 S/cmとなった。
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Research Products
(14 results)