2014 Fiscal Year Research-status Report
無機半導体を用いた新規高性能フレキシブル・フラットパネル・ディスプレイの開発
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25420314
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 祐一 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70215862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 嘉一 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10302259)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 半導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は,発光源作製のために必要ないくつかの要素について研究を進めた。すなわち,発光層用の半導体材料であるⅢ族窒化物半導体薄膜が良質な状態で形成でき,かつキャリア注入を良好に行うことが可能であり,さらに発光源からの発光が外部へ効率良く放出されるような透明電極薄膜について検討を行った。一つはGaN系材料によるものであり,Geの高濃度ドーピングによりその抵抗率を十分に低下することができ,かつ広い波長範囲で透過率が高い状態を保つことができることを確認した。さらにこの材料においては結晶性も高く,その上に形成する窒化物半導体薄膜の結晶性へも良好な効果をもたらすことが期待できる。この他に,In2O3系材料についても検討を行い,スパッタリング法で結晶性および透過率が高い状態で抵抗率を低下するための作製条件の最適化を図った。 上記の電極材料の検討に加え,いくつかの非晶質基板の上に発光源を構成するための各種Ⅲ族窒化物半導体薄膜を形成し,それらの結晶性,光学的特性,および電気的特性などについて検討を行った。その結果,高度にc軸配向した窒化物薄膜がいずれの場合にも得られ,InGaN混晶においては相分離が生じていないものが得られることを確認した。また,不純物ドーピングによる発光強度の増大効果および抵抗率の制御について確認できた。p型不純物をドープした場合には,熱処理を行わなくとも単結晶の場合と同様にp型導電性を示すことを電気化学的C-V測定により確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発光源を構成するための電極材料の開発,非単結晶基板上での発光層としてのⅢ族窒化物半導体薄膜への不純物ドーピングによる電気的特性の制御,および不純物ドーピングによる発光特性の向上などについて各要素ごとに成果が得られてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
発光源構成のための各要素の検討をさらに推し進めた後,発光源を構成し,その発光特性について最適化を図っていく。
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Causes of Carryover |
当該年度は各種電極材料の開発および非単結晶基板上での発光層としてのⅢ族窒化物半導体薄膜の諸特性について検討を行ったが,それらの組成分析や不純物分析,および高分解能結晶解析などについて行うことができなかった。主にそのための費用が次年度への繰り越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は各薄膜の組成分析や不純物分析,および高分解能結晶解析などについて繰り越し分の費用を用いて実施する予定である。
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Research Products
(12 results)