2013 Fiscal Year Research-status Report
MAC・ルーチング・TCPの統合的制御によるMANETのためのQoS保証方式
Project/Area Number |
25420358
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
加藤 聰彦 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 教授 (90345421)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
策力 木格 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 助教 (90596230)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | アドホックネットワーク / TDMA / タイムスロット割り当て / ファジィ論理 / ルーチング / OLSR |
Research Abstract |
平成25年度においては,当初予定のとおり,マルチホップ通信を対象としたMACレイヤにおける帯域確保方式についての検討を進めた.具体的には,時間帯を,帯域補償すべき通信を行うQoSタイムフレームとベストエフォートタイムフレームに分け,前者ではTDMAによる多重アクセス制御を行い,後者はCSMAによる制御を行う方式について設計を進めた.TDMAによる方式においては,マルチホップの通信環境において,互いに干渉しないようなホップにおいては重複したタイムスロットを割り当て,チャネルを有効利用するような方式を設計し,その有効性についてネットワークシミュレータを用いて評価した.その結果,QoSタイムフレームにおいては,ほぼデータ損失率を0に抑えることを確認した. さらに本年度においては,ファジィ論理を用いたルーチング方式についても基本的な検討を進め,OLSRにおいて中継処理を行うMRPを選択する際に,電波の受信強度やノード間距離を考慮し,ファジィ論理によりなるべくよいノードを選択する方法について設計を行った.本方式についても,ネットワークシミュレータを用いて評価を行った.その結果,有効な中継ノードを選択可能であり,データの配信率を向上できることを明らかとした.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度では,MACレイヤにおける帯域確保方式とファジィベースOLSRの設計を行い,コンピュータシミュレーションを用いて評価することが目的であった.この双方に対して,順調に作業を進め,ほぼ完了させている.さらにファジィベースOLSRについては,対外発表を行っている.このためおおむね順調に進展していると判断した.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後とも計画に従って,TDMAを用いたMACレイヤプロトコル,ファジィ論理を用いたアドホックルーチング,TCPのデータ転送レートとMACレイヤ帯域の協調方式について研究を進める.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の計画額に対して,若干の未使用額が発生した.その額は17000円余りと小さい.年度最後の調整時にやや余りが生じたのが理由である. 未使用額に対しては次年度の物品費に取り込んで使用する.いずれにせよその額は小さいため,計画に支障はない.
|