2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420386
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
八嶋 弘幸 東京理科大学, 工学部, 教授 (30230197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 剛 東京理科大学, 工学部, 助教 (60514403)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 光CDMA / カオス / セキュリティ / 多元接続干渉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではセキュリティ機能が高く、高多重度の光CDMA(Optical Code Division Multiple Access) 方式を実現するため、カオス写像に基づく2値系列をユーザ符号として用いる光CDMAシステムを提案した。まず、複数のパラメータを有するカオス写像から発生させた符号系列の統計的性質と自己相関特性および相互相関特性を求め、光CDMAに適した符号系列を選んだ。次に、その符号を光CDMAに適用し、誤り率特性、多重度等の基礎特性を求め、さらに機密性を高めるため、”0”と”1”の情報に対し、符号の重みの等しい光CDMAシステムを提案し、相互情報量を求めることにより、セキュリティ強度を検証し、提案方式の有効性を示した。 また、連続して同一の符号を用いる光CDMA 方式において、多元接続干渉(Multiple Access Interference :MAI) の影響が持続することを考慮したBER の解析を行った。同一の符号を用いる光CDMA システムにおいてMAI は他のユーザが与える干渉であるため、各ユーザの送信タイミングが変化するまで所望ユーザが受けるMAI の影響は持続する。特にパケット通信のような短時間で送信が終了する通信の場合、MAI の持続が各パケット内のBER に与える影響が大きい。そこで、所望ユーザに対する干渉ユーザ数をマルコフ連鎖モデルの各状態と仮定し、各送信時点ごとのMAI の影響を求めることによりMAI の持続性を考慮したBER を導出した。その結果、所望ユーザの送信開始時点の干渉ユーザ数によって送信区間内のBER は、従来求められていたBER と大きく異なる場合があることを示した。
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