2015 Fiscal Year Annual Research Report
生体画像輪郭解析法によるセキュアで利便性の高いユビキタス社会向け生体認証
Project/Area Number |
25420395
|
Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
大塚 友彦 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80262278)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 宏之 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20249759)
舘泉 雄治 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80197392)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 輪郭追跡法 / 虹彩認証 / 虹彩検出 / 特徴抽出 / 背景推定 / 光電脈波 / 正規化光電脈波間距離 / 歩容認証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、まず、認証技術の利便性向上、生体情報保護、の課題を解決する手法を提案した。これらの解決策として、劣化生体情報の堅牢な画質修復方法の提案、高速・高精度な特徴解析手法の提案、生体認証システムのセキュアな構成法の実現を目標とした。初めの2目標は、提案した画質修復機能付き輪郭解析法による虹彩領域検出法や虹彩特徴点検出手法をさらに高速・高精度化させて実現した。また、3つ目の目標は、今後期待される歩容認証に不可欠な背景画像推定手法の確立及び光電脈波を用いた個人認証手法の確立により実現した。 本研究で提案した輪郭追跡法による虹彩領域検出手法は、従来手法の楕円検出手法を一切用いない独創的な手法である。実験結果から、従来手法の虹彩検出率が93.8%であったのに対し、提案手法では95%を実現し、処理時間も30%削減できることを示した。 また、虹彩特徴抽出のため、濃度分布や空間周波数に応じて最適な特徴抽出を行う可変ブロックサイズ局所2値化法を提案し、従来手法では等価エラー率0.89%であったところを提案手法では0.002%まで改善できることを示した。 また、歩容認証向けの背景推定手法では、画素値の時系列変化から移動物体領域を推定し、着目時刻の過去と未来のフレームにおける注目画素の画素値より、線形補間にて背景推定する手法を提案した。提案手法の評価実験を行ったところ,従来手法と比較して最大F値が改善されることを確認できた。 さらに、光電脈波の特徴量を抽出し、生体認証する手法を提案した。光電脈波の周期・振幅測定時の物理的条件、身体的条件ならびに心理的条件によって、振幅や周期に変動を生じるため、周期を1[s]とした正規化光電脈波と振幅を1[V]とした正規化光電脈波の積を正規化光電脈波間距離と定義し、安定した照合を実現した。提案手法の照合実験を行ったところ、EER 21%という結果を得た。
|
Research Products
(6 results)