2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25420416
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
田村 仁 日本工業大学, 工学部, 講師 (60251584)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 画像計測 / テクスチャ解析 / 微小形状特徴 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ロボットなどの移動体に搭載することを想定し,ロボット前方の床路面の摩擦係数をロボットに搭載したカメラにより推定することを目的とする.映像から抽出した床表面の粗さを,局所的な画像特徴量である微小形状特徴や,微小凹凸特徴として抽出し,機械学習によって摩擦係数の大小に応じたクラス分けを行い摩擦係数推定に利用する.推定は前方数メートル程度の床面・路面に対して行うことを目標とする.前方床面の画像からは詳細なテクスチャ特徴が得られないが,ロボット直下の床画像を用いて推定を行い,直下の床と前方床面が同種かどうか判定させることで実現する.非接触で摩擦係数をある程度推定できれば,ロボットの物体把持や歩行制御などに有用である. 平成26年度は,前年度から引き続き,前方床路面と真下画像の判別を行った.微小形状特徴は均一なテクスチャ画像が前提であるため,そのままではロボットの前方にある床面からの摩擦係数の推定には用いることができない.そこで,下方の床素材で推定を行い,それから前方となる床位置の素材と下方にある床素材が同一素材であるかどうかの判定をすることで,現時点でも可能な下方の床素材の静摩擦係数の推定値が前方の床に適用できるかどうかが確認した.現段階では様々な機械学習による判別を行い,それなりの精度の判定が可能であることを示せたものの,残念ながら前年度と比較して大きな精度の向上には至っていない. またステレオカメラの導入が行えなかったため,微小凹凸特徴による前方路面の状況把握とそれに対する推定値の修正は,その他センサによる計測を試みたものの,まだ十分な結果を得られていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目標達成率としてやや遅れている.今年度導入予定であったステレオカメラがすでに旧式化しており入手が困難であり,代わりに導入したTOFセンサの精度が期待したほどではなかったことによる. 前方の床の推定を行うことを目的として,ステレオカメラやTOFセンサを用いて距離測定することで坂道や傾き,路面のゆがみなどの状況判断が可能とする予定であった.TOFセンサによるサンプル画像の収集は進展したものの,前方画像と下方画像の同一性の判別分析でまだ十分な成果が出ていない. 今年度はステレオカメラの代わりに,本手法で測定を行うための足回りの機器として,移動ロボットを導入し,そのプログラミングなどに時間をかけてしまったため,手法自体の進展がやや遅れてしまった.このため,研究費も予定よりも消化率が低くなっている.
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Strategy for Future Research Activity |
H27年度は,反射光特徴など別の特徴も検討し,推定精度の向上など本手法の拡張を考える.また,実際にロボットに搭載し,本手法を移動制御に応用することを試みる. 当初予定していたステレオカメラの導入をとりやめたため,H26年度の研究費に未使用額が生じたが,別のセンサの導入を検討して,床面上の微小な凹凸を検出し,それを摩擦係数の推定に利用する方法についての研究を進める.これ以上の推定精度向上が見込めない場合には,素材自体を判別することや,摩擦係数が大きい素材,小さい素材などのクラスを分ける判別により,十分な数のクラス分けを実現することを考える.ロボットの動作に対して十分有効な数のクラス数を判別できれば,当初目標を達成することが可能である.さらに,摩擦係数以外にロボットの制御に有用な情報を推定させることを考え,可能な範囲で計画を修正するものとする.
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Causes of Carryover |
H26年度導入予定の備品であるステレオカメラが,すでに旧式化しており入手が困難であったため,導入を断念した.このため成果発表にも遅れが出たため,旅費なども消化できなかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H27年度には,USB接続の顕微鏡を二台構成でステレオカメラ化することなどや,それ以外のセンサーを検討し,導入を図り,床面の微小な凹凸特徴を得る研究を実施する予定である.
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Research Products
(1 results)