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2014 Fiscal Year Research-status Report

金ナノ粒子を固定化したヘテロコア光ファイバを用いる燃料成分センサの開発

Research Project

Project/Area Number 25420420
Research InstitutionSoka University

Principal Investigator

関 篤志  創価大学, 工学部, 教授 (70226629)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡辺 一弘  創価大学, 工学部, 教授 (40240478)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsフレックス燃料 / 金ナノ粒子 / 局在表面プラズモン共鳴 / ヘテロコア光ファイバ / 屈折率
Outline of Annual Research Achievements

ヘテロコア光ファイバ表面に金ナノ粒子(AuNP)を固定化することにより作製した局在表面プラズモン共鳴(LSPR)センサを用いてフレックス燃料成分の測定を行なった結果、ガソリン濃度が20%まではガソリン濃度の増加とともに、伝搬光損失は直線的に変化したが、ガソリン濃度が40%を超えると、伝搬光損失は急激に大きくなることが示された。すなわち、高いガソリン濃度においては感度よくガソリン濃度の測定が行なえるが、広い濃度範囲における直線関係を示さなかった。
そこで当該年度は、金ナノ粒子を固定化したヘテロコア光ファイバ表面上を修飾することにより、広い濃度範囲において直線関係を得るための検討を行なった。表面を修飾する方法としては、自己組織化単分子膜の形成および交互積層法を用いる多層膜の形成について検討を行なった。
その結果、オクタデシルメルカプタンの自己組織化単分子膜を形成した場合は、スペクトルの半値幅が大きくなるとともに感度が低下し、また直線関係も得られなかった。ナフィオンとジアリルジメチルアンモニウムクロリドからなる交互積層膜を形成した場合では、ガソリン-エタノール混合溶液およびエタノール-水混合液において、エタノール変化に対する感度が大きく低下することが示された。ポリアクリル酸とジアリルジメチルアンモニウムクロリドからなる交互積層膜を形成した場合では、未修飾のAuNPで得られた結果とほぼ同じ特性が得られ、膜形成の効果は無いことが示された。交互積層法を用いて多孔性ガラス微粒子を固定化した後、ジクロロジメチルシランを用いてガラス微粒子の疎水化を行なったところ、感度はそれほど変わらずに広い範囲で直線関係が得られることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は金ナノ粒子(AuNP)の表面を化学的に修飾することによるセンサ特性の変化を検討し、ガソリン濃度が高い領域における伝搬光損失の急激な増大を抑え、広い濃度範囲に置いて直線関係を得ることを目的として研究を行った。
疎水性の高い長鎖アルキル基をAuNP表面に形成した場合は、直線性の改善は認められなかった。次に、交互積層法を用いて様々な薄膜をAuNP表面に形成し、センサ特性への影響を検討した。その結果、多孔質ガラス微粒子を固定化した後に疎水化処理を行なうことで、高濃度における損失の急激な増大を抑え、かつ感度を維持した状態で広い濃度範囲において直線性を有するセンサを作製することが可能であることを明らかにした。
以上のことから、本申請研究はおおむね研究計画書のとおりに進んでいると言える。

Strategy for Future Research Activity

1.発光ダイオード(LED)とフォトダイオード(PD)を用いて、持ち運び可能で自動車に搭載できる小型測定装置のプロトタイプを作製する。
2.作製した小型測定装置に光ファイバセンサを取り付け、フレックス燃料の成分分析を行なう。当科研費で購入した分光器を用いて得られた結果と比較することにより、作製した小型測定装置の特性を評価する。
3.末端型光ファイバを作製し、これを用いて微小化LSPRセンサを作製する。このセンサを小型測定装置に接続詞をしてフレックス燃料成分センサとしての特性を検討するとともに、当科研費で購入した分光器を用いて得られた結果と比較することにより、微小化LSPRセンサについての検討も行なう。
4.前年度に特性を検討していないポリアニオンおよびポリカチオンを用いる交互積層膜の特性について検討し、よりよい特性を示す膜のスクリーニングも引き続き行なう。

Causes of Carryover

試薬購入に必要な経費はカタログに記載されている定価を元に算出したが、価格の変更および値引きなどがあったために当初の予算との間に差額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

昨年度の研究において積層数の増大にしたがって短波長における損失の増大が明らかとなった。そこで今年度予定している小型計測器の作製において使用する発光ダイオード(LED)としてあらたに短波長のLEDを用いる場合の特性検討を計画し、その購入に使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Localized surface plasmon resonance sensor based on hetero-core structured fiber optic2014

    • Author(s)
      Atsushi Seki1, Kiyoaki Yoshikawa, Kazuhiro Watanabe
    • Journal Title

      Procedia Engineering

      Volume: 87 Pages: 196-199

    • DOI

      10.1016/j.proeng.2014.11.617

    • Open Access / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] ヘテロコア光ファイバ型LSPRセンサを用いるフレックス燃料中のガソリンの測定2014

    • Author(s)
      関 篤志、渡辺一弘
    • Organizer
      電子情報通信学会2014年ソサイエティ大会
    • Place of Presentation
      徳島大学
    • Year and Date
      2014-09-23 – 2014-09-26

URL: 

Published: 2016-05-27  

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