2015 Fiscal Year Annual Research Report
簡易内部モデル制御系の一般化と胃瘻用送気球自動操作装置の開発
Project/Area Number |
25420453
|
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 伸明 金沢工業大学, 工学部, 教授 (60186757)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 亮一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50319042)
|
Project Period (FY) |
2013 – 2015
|
Keywords | 制御理論 / 制御応用 / 看護支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、力センサレスで制御を行う新たな制御系構成法を提案し、これを応用することを目的とした。具体的には、未知入力(外乱)の推定と未知入力(外乱)系の状態オブザーバについて、最小位相系(零点が安定)以外にも適用できる汎用性のある構成法の確立及び未知入力の推定技術を応用し、新たな制御系設計法の確立を目指した。また、提案する制御系設計法が実システムに応用可能であることを確認するために、看護の現場で要望されている胃瘻用の送気球自動操作装置に提案手法をプログラムとして実装し、実験的検証を行った。制御系設計については、制御理論の基礎を概ね確立し、シミュレーション及び二次試作機に実装して提案手法の有効性を確認した。実験的検証においては、第一次試作機及び第二次試作機を製作し、提案する制御方法をプログラムとして実装し、所望の最適動作が実現できることを確認した。その際に、実験データの収集、適正圧力(40kPA)で注入できることを確認すると共に、加圧バッグが指定する圧力以上になった場合には、提案する制御手法の推定機能により、送気を自動停止できることを確認した。制御系設計の工夫と、安全停止スイッチの併用により、二重の安全機能を有する、胃瘻用の送気球自動操作装置のための新しい技術を提案した。第二次試作機については、石川県と富山県にある病院と施設に持参し、看護師等の専門職員に装置の評価をして戴いた。今後これらのコメントを参考に実用化のための装置の開発を目指す。本研究の成果の一部は国際会議論文として成果発表されているが、学術雑誌への掲載が決まっていない。理論面と応用面の双方について学術論文として発表し、本研究成果の情報発信を継続して行っていく。
|