2014 Fiscal Year Research-status Report
火災時におけるコンクリートの爆裂メカニズムの解明と爆裂評価手法の提案
Project/Area Number |
25420459
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小澤 満津雄 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (80313906)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 爆裂 / リング拘束試験体 / 蒸気圧 / 熱応力 / 圧縮破壊 / 引張ひずみ破壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンクリートが高温加熱を受けると,表層部が爆発的に剥離する爆裂現象を生じることがある.爆裂現象により,鉄筋コンクリート部材のかぶりが減少し,内部の鉄筋が直接加熱されると,構造体として崩壊の危険性がある.爆裂のメカニズムとしては,熱応力説1)や水蒸気圧説2)が挙げられるが,未だに確たる結論が得られていないのが現状である.2014年度は下記の項目について検討を行った.①2次元AE計測による爆裂プロセス評価:本研究では,リング拘束加熱試験法と非破壊検査法であるアコースティック・エミッション(AE)法を組み合わせて爆裂プロセスの評価を行った.コンクリート供試体に対して加熱試験を行い,AEモニタリングを行った.位置標定解析およびパラメータ挙動から,コンクリート内部温度が急激に増加する時期に,拘束応力が増加し,コンクリート内部で引張型のAE現象が増加することが明らかとなった.②2.圧縮破壊モデルによる爆裂進展深さの評価:拘束リングにコンクリートを充填した供試体の1/4 モデルを対象として一面加熱した際の挙動を検討した.コンクリートの爆裂判定には圧縮破壊モデルを適用した.その結果,爆裂初期の挙動を評価可能であることが明らかとなった.③超高強度繊維補強コンクリートUFCの爆裂進展深さの評価:100MPa級の高強度コンクリートと250MPa級の超高強度繊維補強コンクリートUFCを対象として,リング拘束供試体の加熱試験を実施した.爆裂深さの評価には引張ひずみ破壊モデルを適用した.その結果,引張ひずみ破壊モデルを適用することにより加熱時の爆裂進展深さを評価することができた.加熱後の供試体断面を観察したところ,加熱面に平行なひび割れが観察された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
爆裂プロセスの解析的検討について、評価可能であることが分かった。新たに、AE計測によって爆裂プロセスを評価できることがわかった。強度レベル毎の爆裂プロセスの評価ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
H.27年度は、引張ひずみ破壊モデルの解析的検討を行う。3次元AE計測のよる爆裂評価を実施する。実部材との比較を実施する。
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