2015 Fiscal Year Annual Research Report
養生機能と耐久性向上機能を兼備するハイブリッド被膜養生剤の開発
Project/Area Number |
25420466
|
Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
呉 承寧 愛知工業大学, 工学部, 教授 (90609405)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩月 栄治 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (10278228)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ハイブリット被膜養生剤 / 養生機能 / 耐久性向上機能 / 化学成分 / 水分逸散抑制 / 撥水性 / コンクリート / 性能確認実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンクリート構造物の耐久性を向上する新たな技術として、養生機能と耐久性向上機能を兼備するハイブリッド被膜養生剤が開発され、コンクリート表面に塗布することによって、コンクリート表層部の緻密化と撥水化が実現し、侵食物質の侵入を抑制し、コンクリート構造物の耐久性を向上できることが確認された。本研究はハイブリッド被膜養生剤の性能をさらに向上させるために、その養生機能と耐久性向上機能に各種の化学成分の効果を調べ、ハイブリッド被膜養生剤に最適な化学成分と含有量を選定する。 本研究は、化学主成分の異なる15種類の被膜剤を用いて、各化学成分がハイブリッド被膜養生剤の養生効果に関連する水分逸散抑制性および耐久性向上効果に関連する撥水性に及ぼす影響を実験で調べた。実験の結果により、既存のアルケニル系エステル化合物と特殊シラン系活性剤を主成分とした被膜剤に対して、アルキルトリアルコキシシランなどの化合物を混合することにより、高い水分逸散抑制性を維持しながら、高い撥水性を与えることが確認された。 本研究には、この改良されたハイブリッド被膜養生剤を用いてモルタルおよびコンクリートの試験体を塗布し、その水分逸散抑制による養生効果、および塩化物イオン浸透抑制効果、ASR抑制効果、中性化抑制効果などの耐久性向上効果を実験で確認した。既存のハイブリッド被膜養生剤に比べ、本研究で改良したハイブリッド被膜養生剤の耐久性向上効果が高くなったことが分かった。 これらの研究成果の一部は、すでに国際会議に1篇と国内会議に2篇が発表され、さらに、未発表の成果について、来年度の国際会議と国内会議に発表する予定がある。 今後、改良されたハイブリット被膜養生剤の耐久性向上効果の持続性を確認するために、実物大の試験体を用いて厳し環境での暴露試験を行うことを考えている。
|
Research Products
(2 results)