2014 Fiscal Year Research-status Report
常時微動測定による近世城郭石垣の健全性評価技術の開発
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25420508
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
山中 稔 香川大学, 工学部, 准教授 (50264205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 修一 香川大学, 工学部, 教授 (00325317)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 石垣 / 地盤調査 / 物理探査 / 常時微動 / 耐震性 / 維持管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
四国内に現存する城郭石垣のうち高知城および丸亀城の各石垣部を対象として,常時微動測定および表面波探査を実施し,石垣部の振動特性に及ぼす影響要因について検討を行った。 高知城においては,石垣部の振動特性は固有周波数が大きいほど増幅率は小さくなること,石垣部の増幅率は石垣部下断面の地山深さや石垣部上段面の地盤状態の影響を強く受けていることが明らかとなった。 丸亀城においては,石垣の変状程度と振動特性の関係について,数値解析を含めて詳細に検討を実施している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高知城及び丸亀城での常時微動測定は,当初予定の実施箇所数よりも約2倍の数を実施することができた。特に高知城においては,常時微動測定と表面波探査を組み合わせることにより,地震時に大きな変形が予想される石垣部を抽出することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は引き続き丸亀城での調査を実施するとともに,新たに宇和島城もしくは大洲城での調査を計画している。早期の調査開始に向けて,各城郭管理者と連絡を密に取っていく予定である。
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Causes of Carryover |
丸亀城で地盤調査(簡易動的貫入試験)において,文化庁からの調査実施許可が次年度となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度初めに調査許可が得られる見込みであるため,早急に調査のための経費を使用する計画となっている。
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