2014 Fiscal Year Research-status Report
信頼性の観点からみた日常・災害時の交通ネットワークの連結性向上の便益評価
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25420538
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中山 晶一朗 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (90334755)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 信頼性 / 連結性 / 道路 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度(2014年度)に実施した内容は以下の通りである. ・ネットワーク内のクリティカルなリンクやノードの特定手法 災害に強い交通ネットワークの構築のためには,道路整備や道路政策によって得られる便益の計算を行うだけでなく,道路ネットワークの中のどのノードが孤立化しやすいのかやどのリンクの途絶が孤立ノードを誘発しやすいのかなどを見つけることも重要である.平成25年度に拡張したリンクの途絶・容量が確率変動する交通ネットワーク均衡モデルをベクトル値陰関数として扱い,各ノードが孤立化する確率を算出するとともに,陰関数の定理を用いて,その合成微分を計算し,孤立化を大きく引き起こすクリティカルなリンクの特定手法の開発のための検討を行った. ・補強リンク及び追加整備リンクの計画問題 災害時のことだけ考え,交通ネットワークの整備を行うことは厳しい財政下では困難である.しかしながら,災害時に孤立化して,避難や緊急物資の運搬ができないことは人命にかかわる重要な問題である.避難や緊急物資の運搬ができることを最低限担保するために,全てのノードの孤立化する確率がある低い閾値以下となる制約を設け,予算制約内で便益が最大となる補強・追加リンクを特定する問題をネットワーク均衡制約下で定式化することを検討した.さらに,それを通常のパーソナル・コンピュータでリーズナブルな計算時間内で解くための計算アルゴリズムの検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究実績の概要】の欄で記載したように,ネットワーク内のクリティカルなリンクやノードの特定手法の検討や補強リンク及び追加整備リンクの計画問題の検討などを予定通り行ったため,上記の評価とした.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り,計画通りに進んでおり,特に計画を変更せずに,計画通りに進めていきたい.
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