2014 Fiscal Year Research-status Report
過疎地・離島地域における医療を考慮した生活圏構成に関する研究
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25420552
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大枝 良直 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10253501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 千晶 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80325513)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 離島 / 過疎地 / 生活圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、交通計画の分野であまり取り上げてこなかった「医療」を考慮しながら、離島や過疎地の住民の「生活圏確保・拡充の可能性」を検討する。検討に際しては「条件を考えるためのキーとして時間とコスト」を取り上げる。初年度は「時間領域における需要」については「買い物」、「通院」、「娯楽」と取り上げ、過疎地の代表的な業種、農業従事者について都市部に近い町と都市から遠い過疎地について、調査を行い比較分析をおこなった。調査は2週間程度の外出内容であり、外出頻度、滞在時間、外出時間帯などの活動状況と個人属性などを調査した。 そして、本年度は、長崎県下五島で調査を行った。前年度と同様に「買い物」、「通院」、「娯楽」に関わる交通行動について調査を行った。調査では、交通頻度、滞在時間。複数目的の有無などを中心に検討し、本島の福江島と周辺の小島における交通行動の差異を分析した。同時に、以前調査した奄美大島での調査結果を含めてデータからの分析及び交通行動モデルを用いた分析を行った。 その結果、本島の小都市福江市では、同程度の都市規模の本土の地域や島における交通行動に類似の行動様式が見られたが、買物や通院などの施設に不便な小島では、本島への交通サービスの程度(フェリーの所要時間、頻度など)に応じて複数目的の交通行動、外出頻度小などが見られ、交通サーボスに応じた交通行動の変化を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の調査により、昨年度の過疎地での調査、また、過去の離島のおける調査の結果を比較検討できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらに調査を行い、離島1つ、過疎地域1つの調査を行うこととし、前年の内容を見直しまとめながら、与えられた交通サービスの条件と「買物」、「通院」、「娯楽・趣味」などの外出行動の様態(頻度、時間、複目的行動)の関係をあらすモデルを作成し、交通サービス条件とそこから生まれる生活圏の構成を検討する。
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Causes of Carryover |
当該年度までの使用額はほぼ予定通りであり、次年度使用額は小額である。研究の進行具合もほぼ予定通りである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画通り、離島1か所あるいは2か所調査を行い、研究を進める予定である。
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Research Products
(1 results)