2015 Fiscal Year Annual Research Report
PMA試薬と分子生物学的手法による水系細菌感染リスクの再評価に関する研究
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25420562
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
矢口 淳一 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80342450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 歩 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60523800)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 大腸菌 / DNA / 青色LED / PMA試薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度LED光源(白色光)を用いることによってサンプルの劣化が抑えられ、PMA-PCR法の分別効果が確認できたので、平成27年度はPMA試薬に吸収されやすい460~470nmの波長を持つ青色LEDを利用したPMA-PCR法の研究開発を行った。 河川水など大腸菌濃度が低い場合でも適用可能なように、ろ過濃縮したサンプルを対象に青色LED光照射時間、熱処理菌体濃度、PMA濃度を検討した。最適な青色LED光照射時間は40分間であることが分かり、また熱処理菌体が無処理菌体の100倍以上存在する状態ではPMAの分別効果が限界を示していることが知られた。しかしPMA試薬の添加濃度を検討した実験では、PMA処理を行ったサンプルの閾値サイクル数が無処理菌体と熱処理菌体の間に差がなく同程度の値を示した。これは、無処理菌体がろ過やPMA処理の影響などにより死滅しPMAの分別効果により閾値サイクル数が高く検出されている可能性があることを示している。そこで無処理の大腸菌サンプルに対するPMA処理方法やろ過濃縮方法の影響についてさらに検討した結果、青色LED光照射による影響はなかったが、フィルターによるろ過濃縮が無処理菌体を死滅させている可能性が示された。
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