2013 Fiscal Year Research-status Report
リニアモーター振動台を用いた没入型強震時室内状況再現による不安度の定量化
Project/Area Number |
25420570
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 徹 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10226855)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 振動台制御 / 強震 / バーチャルリアリティ / 不安度 / 加速度制御 / 生体情報 |
Research Abstract |
・従来、変位制御で行っていたために加速度が矩形になって、実際の地震動との違和感を感じる状態になっていた既存のx-yスライダ式簡易振動台の制御を、強震時の床応答をより忠実に再現するように改善するための方策として、加速度をなめらかに制御することの必要性を検討した。この検討に基づいて振動台の動きを制御するモーションコントロールボードの仕様策定を行い、運転制御盤に組み込む改造を行った。これに並行してNI社のLabViewを用いた制御プログラムの開発をNI社の技術者の協力を得ながら実施し、簡単な波について再現性を確認している。これらの改造に予算の大半を使用することとなった。 ・他方、強震時の室内状況再現CGムービーについて、ヘッドマウントディスプレイを購入して、これに投影した状態で振動台の動きと同期を取ることができるかの検証を行い、パソコンの能力に応じてプログラムを微調整する必要があることを確認した。トライアンドエラーによりチューニングを行って、振動台の動きとCGムービーを同期させることに成功し、振動台上に座った被験者がヘッドマウントディスプレイを装着した状態で、違和感無く投影できることを確認した。 ・平成26年度以降には、振動台の性能評価実験を実施すると共に、8月からの夏休みを目処に学生を被験者とする強震時床応答と室内状況を加味した不安度に関する振動台実験を行い、生体情報も同時に収集して、これらの定量的な評価に結びつけることを目標とする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・平成25年度内に実施することとしていた振動台の改造はほぼ目標どおりに終えることが出来た。今後、性能評価試験を重ねて、目標どおりの運転が出来るように、モーターのゲインなどを微調整する作業が残っている。 ・ヘッドマウントディスプレイに、振動台の揺れと同期させたCGムービーを投影するプログラムの開発は滞りなく完成した。これまで、人力で(トライアンドエラーにより)同期させていたものがエラー無く同期できるようになるので、実験の信頼性が著しく向上することになる。
|
Strategy for Future Research Activity |
・平成26年6月を目処に、振動台の性能評価試験を重ね、目標どおりの制御が可能となるように、モーターのゲインなどの微調整を行う。 ・従前の実験で使用していた目隠し用のスクリーンなどの撤去を行い、椅子の固定についても危険が無いように治具を取り替える。 ・夏休み期間を利用して、学生を被験者とし、強震時を想定した模擬室内環境VR実験を行い、従前の実験と比較しながら、加速度制御の影響や2方向入力の影響の大きさなどを、汗や皮膚温などの生体情報も同時に収集しながら実験を行い、強震中の不安度や避難の難しさの定量的評価に結びつける。
|
Research Products
(1 results)