2013 Fiscal Year Research-status Report
長周期地震動に対する建物のフィードフォワード振動制御システムの開発
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25420604
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Taisei Technology Center, Taisei Corporation. |
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Principal Investigator |
長島 一郎 大成建設株式会社技術センター, その他部局等, 建築技術研究所長 (10374042)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | フィードフォワード制御 / 最適制御理論 / 免震 / Active Tuned Mass Damper / 地震動予測 / 長周期地震動 |
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| Research Abstract |
巨大地震発生時に生成される長周期地震動を主たる対象として、超高層ビルや免震構造物の耐震安全性や機能性を、従来の免震・制震技術と比べて格段に向上させる次世代アクティブ制御システムを開発するため、今まで殆ど検討が行われてこなかった、地震動に対するフィードフォワード制御に焦点をあてた研究を行った。
実際の多自由度系構造物を１質点振動系に縮約したモデルを制御対象に、免震層にサーボモータや油圧アクチュエータで制御力を加えるアクティブ免震システムと、超高層ビル最上階に設置したTMD（Tuned Mass Damper）にサーボモータ等で制御力を加えるATMD（Active Tuned Mass Damper）システムを検討した。
アクティブ免震システムでは、免震層の変形と絶対加速度を低減する制御を定式化した。免震システムの共振応答を格段に低減する効果が得られるが、絶対加速度を低減する場合、共振振動数以下の低振動数域の制御力が大きくなる傾向がわかった。
ATMDシステムでは、最適制御理論に基づいてフィードバック制御とフィードフォワード制御を決定する基礎式を誘導し整理した。長周期地震動を想定した共振正弦波に対する応答解析を実施し、制御力を加えないTMDや、従来のフィードバック制御によるATMDと比較を行い、本研究で提案するフィードフォワード制御型ATMDは、共振振動数近傍に制御力を集中することで効率的に共振応答を低減し、TMDやATMDと同程度の装置振幅で、格段に高い制御効果が得られる事が明らかとなった。長周期地震動に対して有効な対策になりうることが判明した。地震動予測フィルターを用いて計算した固有振動数の３倍程度の時間長の地震動予測波形を用いれば、全時刻歴を用いた制御とほぼ同等の効果が得られる事も確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたアクティブ免震システムとATMD（Active Tuned Mass Damper）に対するフィードフォワード制御の定式化を行い、長周期地震動に対する有効性を確認することが出来た。
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| Strategy for Future Research Activity |
免震システムに対しては、長周期地震動に加えてパルス性地震動に対する有効性を検証する。
ATMDについては、多自由度振動系への適用を想定して、高次振動モードへの影響を低減する適用法を開発し、効果を検証する。
回転慣性ダンパーを対象として、フィードフォワード制御の導入について基礎的な検討を行う。
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