2014 Fiscal Year Research-status Report
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25420618
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
崔 軍 近畿大学, 工学部, 教授 (90320340)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 空調負荷計算 / 温冷感 / 予想平均温冷感申告 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究計画では、温冷感設定値の違いによる投入熱量の変化を実験で調べることを目標としている。具体的に、1.室温設定値の違いによる負荷の変化、2.作用温度設定値の違いによる負荷の変化、3.PMV設定値の違いによる負荷の変化、に関する実験を予定していた。今年度は、エアコン冷暖房と壁放射冷暖房について実験を行った。しかし、実験装置の制御系の制約により、作用温度やPMVの設定値に対する自動制御ができないため、室温設定値およびグローブ温度設定値の違いによる負荷(投入熱量)の変化を調べた。 エアコン冷暖房実験では、室温で制御を行った場合に比べ、グローブ温度で制御を行った場合の方は投入熱量がやや小さい結果となった。また、壁放射冷暖房実験結果からでも同様な傾向が見られる。ただし、今年度は、制御用(室温・グローブ温度)センサーの設置位置・高さが固定されていたため、今後、センサーの設置位置・高さを変えて結果の汎用性を確認する必要がある。 今回の実験結果では、作用温度およびPMVと冷暖房負荷の関係を直接に示せなかったが、実験データの解析を通して、作用温度およびPMVと冷暖房負荷の関連性を割り出す必要がある。 これまでの「居住者の温冷感を考慮した空調負荷計算法」では、居住者の温冷感を設定値に保つため、室内(空気や壁面など)から除去すべき熱量を顕熱のみに限定してきたため、室内の湿度は考慮されたものの、潜熱負荷は計算されない。同計算法の実用化を図るため、顕熱と潜熱の両面から操作できる計算モデルの構築が必要である。そこで、今年度は、「居住者の温冷感を考慮した空調負荷計算法」に潜熱負荷計算モデルを追加し、その有効性についても検討した。その結果をまとめ、論文1編(査読あり)と学会発表1編(査読なし)を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究計画では、温冷感設定値の違いによる投入熱量の変化を実験で調べることを目標としている。実験はほぼ予定通りに実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究計画に沿って研究を遂行していく。 平成27年度は、在室者の位置や着衣量の増減による負荷の変化について実験を行い、必要に応じて、「居住者の温冷感を考慮した空調負荷計算法」の計算モデルを修正する方向性を探る。
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Research Products
(2 results)