2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420626
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
平沢 岳人 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30268578)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 伝統木造構法 / 知識表現 / 幾何学 / ロボット加工 / ビジュアルプログラミング / デジタルアーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度まで継続的におこなっていた市販CADシステム依存部分の排除に関しては概ね成功し、研究を進める上で十分なパフォーマンスが得られるベースシステムを構築できた。 このベースシステムに対して、Prolog言語により宣言的に記述された構法知識をリンクし、伝統木造構法に関する記述を試行した。対象部位としては、最も複雑に部位が交錯し設計・施工が難しいと思われる屋根隅部を取り上げ、構法知識の記述に成功した。この手法により、初期の目的であった伝統木造構法の知識表現については完遂することができた。 さらに、得られた知識ベースからスケールの模型を作成する実証試験もおこなった。これに関しては、申請段階で予定してた3Dプリンタでの部品出力を取りやめ、6軸腕型ロボットをカスタマイズした加工機を用いた木材の切削によるものへと変更した。およそ100点にに及ぶ部品を出力し組み合わせることで、屋根隅部のディテールを正確に再現することが出来た。結果として、当初の予定より大きなスケール(五分の一)での検証用模型を得ることに成功した。これは実大建築物での適用可能性を示唆するに足ると考えられる。 申請時の実施予定では以上であったが、Prolog言語により表現された知識は、記述が直感的でなく知識共有の観点から十分でないと判断し、図的な構法知識の表現に関しても補足的に検証した。その結果、関係データベースにおけるIDEF1xと同程度に運用可能な図表限手法を得ることが出来た。 構法知識の図的表現に関しては、実用上のメリットが十分に感じられたので、継続して研究を進める予定である。
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Research Products
(3 results)