2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing new roles of central area for urban revitalization and rebuilding process in Japanese local cities
Project/Area Number |
25420628
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
真野 洋介 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (70329134)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 震災復興 / 中心市街地 / 地方創生 / まちづくり / 空き家 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も宮城県石巻市、富山県高岡市、広島県尾道市の3つの対象地域において、震災復興を含めた再生対象市街地と広域エリアの近年10年間の空間変容とコミュニティ形成、中心市街地での市民・民間セクターによるまちづくり活動、関連する行政施策を把握し、相互の関係について分析を実施した。 市民主導の活動や事業展開と、行政施策に市民が応答することで生まれたプロジェクト、双方の連携とネットワーキングにより展開していく一連の運動領域に関しては、主要な活動主体へのヒアリング調査とワークショップを継続的に実施し、中心市街地内の再生プロセスの定着と、中心市街地外の広い地域での新たな事業等の展開の両面から考察を進めた。 また、富山県高岡市においては、伝統工芸と製造業、観光に関連した民間・市民主導の事業、プロジェクトと中心市街地の空間変容の関係について、広島県尾道市においては、中心市街地衰退商業地区の空き店舗、併用住宅の実態と活用されていない歴史的建造物のビルディングタイプ(蔵、別荘住宅等)とその活用等に関連したまちづくり活動について、宮城県石巻市においては、震災復興事業で新たに建設された復興住宅と再建建物に関連した住民、商店主等のコミュニティ形成と非営利・市民セクター(NPO、一般社団法人)、社会的起業等の関係についてという、独自のテーマを設定し、10年間のプロセスと空間変容、社会組織の形成の関係を考察した。こうした活動の派生と関係性の定着は、いずれも後半の数年で多様化し、一定の集積が生まれていることが観測され、これらが中心市街地の今後の新たな役割につながるシーズであることが明らかになった。 最後に、ケーススタディを継続的に実施した3つの地域から読み取った再生プロセスと事業・活動展開の意味の考察をもとにした、再生手法の確立に向けた知見のまとめを行い、本年度の主な研究成果である論文と書籍にまとめた。
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Research Products
(6 results)