2013 Fiscal Year Research-status Report
半教師ありクラスタリングに基づく空間の曖昧性を考慮した狭域空間分析手法の開発
Project/Area Number |
25420633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
瀧澤 重志 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40304133)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 空間分析 / イベント / 領域分割 / 分類問題 / 半教師あり分類 / CAEP |
Research Abstract |
平成25年度は,既報で提案した基本的な分析手法をベースにしつつ,関連研究を通じて,より一般性が高く,高精度で,豊かな情報を提供できる空間分析手法の基礎的な開発を行った. まず,半教師学習手法,画像の領域分割など,本研究に関する関連文献や書籍を参照し,提案手法を理論的,アルゴリズム的な面から検討した.特に画像の領域分割手法が深く関連するが,しかしピクセルの特徴量は高々3次元の色情報であり,さらに領域分割される形状にも制約が無いため,本研究には導入できない.本研究では領域の形が重要になる.本研究ではビットマップとして平面を離散化して分析するが,それでも領域の形状は無数に考えられる.イベント発生の潜在的な領域はその点からみて凸であることが望ましいと考えられるので,直方凸領域の一種である矩形和楕円形領域でイベント発生領域をカバーする手法を開発した. 次に各イベント発生点において,列挙した領域形状を当てはめ,領域とそれ以外の部分を分割してクラス分類を行い,分類精度が最高になるような領域形状の最適化を,PBILを用いて行った.一般に注目するイベント発生領域は,考慮する空間全体の中で相対的に狭い範囲に集中する傾向がある.従って,本研究のクラス分類問題は,機械学習の分野の言葉でImbalanced Classification Problemと呼ばれる,データ分布が偏った難しい問題となる.このような問題に対する頑健な分類モデルとして,Contrast Pattern Based Classificationモデルを実装し応用可能性を検討した. 21×21グリッドの中央に一つだけイベント点がある仮想平面を考え, 3つの空間属性を与えて判別実験を行ったところ,判別精度の高い領域分割が達成できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は,既報で提案した基本的な分析手法をベースにしつつ,関連研究を通じて,より一般性が高く,高精度で,豊かな情報を提供できる空間分析手法の基礎的な開発を行うことを目的とした. 領域分割に制約を与え,距離以外のパラメータにより領域形状を制御する方法は比較的シンプルに実現出来た.また,それを最適化するために近似的手法を用いた点や,判別手法として様々なデータに対して高い精度を有するCAEPを用いて,これら手法を組み合わせることで,当初の目的通りの精度が得られる基本的な分類手法を開発することができたと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の研究計画通り,平成26年度は実データを用いた検証,平成27年度はモデルのソフトウェア化を行う予定である.なお,申請時から勤務先が変わったため,検証用実データの調査対象を,京都の施設から大阪の施設に変更することを検討している.
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