2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Formation of Sugar Plantation Towns in Hawaii
Project/Area Number |
25420684
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
小野 啓子 沖縄大学, 法経学部, 教授 (50369211)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ハワイ / 移民 / 糖業 / プランテーションタウン / 太平洋島嶼地域 / 都市史 |
Outline of Annual Research Achievements |
戦前期、日本の委任統治領であった南洋群島の経済は糖業が牽引したが、そこで建設された糖業プランテーションの原型は、1895年より日本の統治下にあった台湾で形作られた。さらに、台湾で建設された糖業プランテーションのルーツは20世紀初頭のハワイ諸島にあった。本研究は、こうした背景をふまえ、19世紀末から20世紀初頭のハワイ諸島の糖業プランテーションおよびその周辺部を含めた糖業プランテーションタウンの状況について、地図、航空写真、文献、写真等の収集分析、また、日系移民のオーラルヒストリーや第二次世界大戦前の状況を記憶している日系二世の居住者の聞き取り等を行い、ハワイ諸島における糖業プランテーションの特質を総合的に明らかにするものである。具体的には、ハワイ州公文書館蔵の労働委員会報告(1905年の各プランテーションの包括的な統計資料と写真)、日本人著述家として20世紀初頭にホノルルで活躍した武居熱血が発刊した写真集(布哇みやげ、1909年)と各プランテーション見取り図(布哇一覧、1914年)、火災保険を目的として各製糖工場や町の一部を記録したサンボーンマップ(1914年~、ハワイ大学図書館蔵)、旧糖業会社所蔵の地図、ビショップ博物館所蔵の写真等の資料を用い、オアフ島ワイパフ、アイエア、エワ、マウイ島パイア、オロワル、ハワイ島ホノム、オラー、カウアイ島ワイメアの4島8カ所の糖業プランテーションの特徴や変遷を整理分析した。
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