2014 Fiscal Year Research-status Report
外部場を利用した組織・構造制御無機材料の新機能発現と機構解明
Project/Area Number |
25420709
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中野 裕美 豊橋技術科学大学, 研究基盤センター, 教授 (00319500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 達 独立行政法人物質・材料研究機構, 先端材料プロセスユニット, 主席研究員 (50267407)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 構造・組成制御 / 蛍光体材料 / 配向 / 高磁場 / TEM / ミリ波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、外部場を効率的に利用することにより、原子レベルで構造・組織を制御した無機材料を創製し、新たな機能発現およびそれらの機能向上をめざす研究である。外部場としてはミリ波と高磁場を用い、ミリ波照射によるグリーンプロセッシング、高磁場中での粒子配向プロセッシングを活用した。 1.Nb, Ta, Sb系すべての3元系~4元系固溶体において超構造形成の組成領域を確認。TEM,SEM,XRDにより超構造形成領域を明確にし、学術論文2報を発表した。 2.高磁場中での粒子配向のための条件を検討し、より配向度の高いバルク体材料を創製。異方性材料の創成を行い、独自のプロセス等が認められ、国際会議で招待講演を行うなど、広く成果を公表した。 3.蛍光体の母体材料として適した組成領域を明らかにし、新規蛍光体材料の創製。数報の学術論文、招待講演、依頼講演など、学術的観点及び企業からの注目度も高く、新技術説明会以後、数社との技術相談を行うなど、成果を挙げている。 4.精密な構造解析から次年度につながる材料設計。蛍光体については、精密な構造解析を行い、機構解明を行うことにより、材料設計のための指針を得ることができる段階に来ている。以上の結果を27年度最終年度に生かし、研究の最終まとめに入る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初目的・計画に沿って順調に研究を遂行し、成果は、学術論文ほか、国内学会、国際学会等での招待講演、依頼講演などで新知見を公表し、予想以上に手ごたえがあり、成果を上げることができた。これにより上記の評価をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は26年度の結果をもとにさらなる発展のための工夫を行うともに、これまでの3年間の研究成果をまとめながら、新知見を広く公表する。 1.高発光強度を発現した蛍光体材料については、精密な構造解析を行い、機能発現メカニズムを解明し、材料設計に生かすための新知見を広く公表する。 2.高磁場下での異方性材料については、多結晶体では見いだせなかった、単結晶ライクの電気特性と構造の関係性を明確にし、得られた新知見を広く公表する。 3.外部場を取り入れたことによるメリットデメリットを整理し、次の材料設計のどう生かすか、これまでの成果を整理する。 4.これまでの研究成果を整理し、次のステップにつながるシードの探索も合わせて行う。
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