2015 Fiscal Year Annual Research Report
非対称交流磁場を用いた溶融池磁気制御アーク溶接法の適用拡大に関する研究
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25420733
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| Research Institution | University of the Ryukyus |
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Principal Investigator |
松田 昇一 琉球大学, 工学部, 准教授 (90390567)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 接合 / アーク溶接 / 溶融池磁気制御 / 非対称交流磁場 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度は，新たに製作した集中磁極を用いて，溶融池磁気制御アーク溶接（ECMP溶接）の実験を行った．その結果，これまでの磁極と比較して，必要な箇所に局所的に磁場を付加することができるようになった．その成果の一部は第79回溶接研究会で発表した．
平成26年度は，直流磁場が溶融池の流動におよぼす影響を詳細に観測し，PIV解析手法を用いて溶融池表面の流れを定量的に評価した．また溶融池表面の温度分布を2色温度計測法を用いて定量的に測定した．その結果，直流磁場が溶融池の流動および温度分布におよぼす影響が明らかになった．これらの成果は中国と沖縄で開かれた国際学会で発表した．また溶接学会誌に投稿し平成27年度に掲載された．
平成27年度は，非対称交流磁場を用いたECMP溶接の実験を行った．始めに実験パラメータの最適化を行い，安定した溶接結果が得られ，その有効性が明らかになった．次にPIV手法と2色温度計測法を用いて，周期的に磁場の向きが変わる非対称交流磁場が溶融金属の流動および温度場におよぼす影響を詳細に調べた．その結果，非対称交流磁場により溶融池に激しい電磁力振動が生じ，溶融池が激しく振動することが明らかになった．そこで直流磁場（f= 0 Hz）および磁化周波数をf=5, 10, 20 Hzの非対称交流磁場を用いた場合の溶接凝固組織に対してEBSD解析を行った．その結果，直流磁場と比較して非対称交流磁場の場合は概略平均粒径が小さく，平均粒径は約0.6倍小さくなることが明らかになった．本結果より非対称交流磁場を用いたECMP溶接では，機械的な性質の向上においても有効であることが示された．その成果の一部は溶接学会秋季大会（2015年9月）および溶接学会春期大会（2016年4月）で発表した．なおこれらの成果を精査し，まとめて平成28年度中に学会誌に投稿する予定である．
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