2015 Fiscal Year Annual Research Report
正負スイッチングパルス電場配向によるファインピッチコネクタ材料の創製
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25420773
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
趙 洪栢 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70637272)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高密度実装 / セラミックス / 複合材料.物性 / 電子.電気材料 / 無機工業化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
小型携帯端末中のファインピッチコネクタに着目し、2020年頃まで使われる予定のイーサーネット規格動作が可能で更に小型化を推進できるフレキシブル基板対応型のファインピッチコネクタを実現するための材料構造設計とそれを達成するためのプロセス開発と試作を行うことを目的として研究を行った。基本的にはエラストマーマトリックス中に異方性状からなる銀ナノフィラーを複合化し、これに申請者らが世界で初めて実証に成功した正負スイチングパルス電場配向手法を適用することにより、膜の裏から表までフィラーが数珠つなぎで貫通しているようなナノピラー構造を形成させた。このことで、いわば「第4世代」というべきファインピッチコネクタをモデル材料とし、ナノ秒パルス電場という異分野の手法による有機物系ハイブリッド材料の高度な合成プロセスを開発した。 具体的には25年度には新規フィラー内部構造制御装置への蔵置改造を行った。パルス電場によるフィラー配向技術の異なる改善においては、膜の表と裏に設置した電極に対し、正負の電極を絶えずスイチしながら印加する手法を用いることにより、有機物マトリックス中で導電性フィラーが上下し、分離凝集することによって、膜面を貫通するような形態で導電性フィラーの柱状構造(ピラー構造)を形成すくとができた。これらの電導性フィラーの凝集によるピラー構造の位置、直径、間隔制御のための電極構造デザインの設計に成功した。 26~27年度には得られた材料の内部構造とファインピッチコネクタ用材料としての優位性検証を行った。ファインピッチコネクタ材料の合成と構造および基本物性評価し、得られた材料の内部構造が人工的に付与さらた電極表面上の突起部に電界集中の効果によって狙ったとおりのフィラーに構造が形成されていることを確認した。さらに、コネクタ材料の 総合的な電気特性検討を行い、本プロセスの優位性を実証した。
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