2014 Fiscal Year Research-status Report
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25420846
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高木 正平 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (10358658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺井 雅人 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (00117988)
野呂 秀太 仙台高等専門学校, 機械システム工学科, 助教 (30709192)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Karman渦列 / 絶対不安定 / 対流不安定 / Karman渦列の制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
鈍頭物体後流にはカルマン渦列が形成されるが、この渦列の成長抑制は本主要課題である。H25年度、迎角のない対称薄翼模型NACA0006(翼弦長40mm)を、3.4度以上主流に対して迎え角を持たせると翼後縁近傍のある特定の位置から選択的な周波数を持つ速度変動が急成長して、規則的なカルマン渦列へと発展する。この条件で翼弦長の1/40程度の針金(control cylinder)を翼後縁から流れと直角方向に翼弦長程度離してもカルマン渦列の成長はほぼ完全に抑制されることを風洞実験で確認した。 H26年度は、異なる翼型(NACA0010、翼弦長24mm)に対しても針金の抑止効果が期待できるかどうか実験を実施した。その結果、針金(直径0.7mm)がない条件に比べて最大で70%程度カルマン渦変動が抑制された。H25年度と比べて抑制効果は小さいが、この原因として針金の太さは前回より細くとしたこと、さらには翼型の違いは基本流れ場にどのように影響しているか、最終年度にはこれらの点に着目した実験を実施する予定である。 一方、初年度計画になかった数値解析を新たに追加した。差分法を用いた三次元数値シミュレーションを行なった。対象とする流れ場は境界の影響を受けないように計算領域を十分に大きくとる必要がある。加えて、control cylinderの外径は翼模型に比べて非常に小さく、格子生成において局所的に格子を集中させる必要がありメモリ容量制限のため格子点数の限界が生じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
風洞実験は概ね順調に推移している。また、実験に対応した数値解析を行うため、新に差分法を用いた三次元数値シミュレーションソルバーを整備した。
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Strategy for Future Research Activity |
風洞実験においては、制御用の針金の太さ、設置位置、断面形状の異なる翼型を用いて可能な限り多くの組み合わせ実験を行ない渦列抑制のメカニズム解明を進める。 一方、数値シミュレーションでは、メモリ容量が不足して三次元計算は難しいことから二次元計算に限定して解析を行って、実験結果との比較検討及び振動流抑制のメカニズム解明を行なうことにする。
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Causes of Carryover |
今年度の実験から得られた成果並びに改善と追加すべき項目を考慮し、最終年度の予算に繰り越した。また成果の発表にも力点を置くこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験装置の改造費のほか、学会発表のための旅費に当てる。
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