2013 Fiscal Year Research-status Report
東南アジアとモンゴルの斑岩銅鉱床の貫入岩の酸化状態と白金族元素の資源ポテンシャル
Project/Area Number |
25420880
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
今井 亮 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90223304)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 斑岩銅鉱床 / マグマ熱水系 / 島弧 / レアメタル / 貫入岩 |
Research Abstract |
(1)フィリピン,ルソン島バギオ地域の斑岩銅金鉱床および伴われる熱水鉱床を伴う貫入岩類の現地調査を約1週間実施し,中性~珪長質貫入岩類の分布地域における地質調査と試料採取を行なった.採取された試料について,岩石記載,化学分析を行なった. (2) フィリピン,ネグロス島シパライ地域の斑岩銅金鉱床および伴われる熱水鉱床の現地調査を約1週間実施し,中性~珪長質貫入岩類の分布地域における地質調査と試料採取を行なった.採取された試料について,岩石記載,化学分析を行なった.とくに注目すべき成果として,モンゴルの斑岩型モリブデン鉱床を伴う貫入岩類に特徴的に発達する単向固結組織に類似した石英,およびそれに由来すると思われる石英結晶片が閃緑岩類の中に見いだされたので,その石英の晶出温度について,カソードルミネッセンスを用いた観察や,微量成分元素の精密分析による温度推定などを行なっている. (3) フィリピン,パラワン島サンヴィセンテ地域の現地調査を約2週間実施し,中性~珪長質貫入岩類の分布地域における地質調査と試料採取を行なった.採取された試料について,岩石記載,化学分析を行なった.とくに注目すべき成果として,花崗岩の風化浸食に由来する海外砂の中にレアアース(希土類元素)含有量が高い地域が見いだされ,微量成分元素のICP-MS法による精密分析にとともに,これら希土類元素をふくむ随伴鉱物の同定などをEPMA,XRDを用いて行なっている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フィリピンおよびモンゴルにおける貫入岩の調査は順調に進んでいる。とくにモンゴルは本研究費とは別予算による旅費が充当でき,また採択前に進めていた予察的研究が先行し,成果が得られているため,成果の一部をすでに学術誌に投稿している.同様にフィリピンについても採択前に進めていた予察的研究が先行し,成果が得られているため,成果の一部をすでに学術誌に投稿している。 しかしながら2013年9月にフィリピン,ミンダナオ島での現地調査の計画をしていたが,現地の治安情勢が悪くなり,反政府武装イスラム勢力による市街地の占拠事件が発生したため,計画していた調査のための渡航を中止でざるを得なかったため未使用額が生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
フィリピンおよびモンゴルにおける貫入岩の調査は順調に進んでいる。しかしながら,タイ,インドネシアの貫入岩類についての研究には着手できていないため,平成26年度には着手する予定である。また,2013年9月にフィリピン,ミンダナオ島での現地調査の計画をしていたが,現地の治安情勢が悪くなり,反政府武装イスラム勢力による市街地の占拠事件が発生したため,計画していた調査のための渡航を中止でざるを得なかった。 平成26年度は,フィリピン,インドネシア,モンゴル,タイのレアメタルを伴う鉱化作用との関係が示唆されている貫入岩の野外調査を実施する予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年9月にフィリピン,ミンダナオ島での現地調査の計画をしていたが,現地の治安情勢が悪くなり,反政府武装イスラム勢力による市街地の占拠事件が発生したため,計画していた調査のための渡航を中止でざるを得なかったため未使用額が生じた。 平成26年度以降に,現地の治安回復を待ってフィリピン,ミンダナオ島での現地調査を行なうか,または,調査地域を変更して,インドネシア,モンゴル,タイ(一部ラオスを含む)の調査地域における現地調査の回数を増やすかを検討している。
|
-
-
[Journal Article] Rare earth elements in hydrothermally altered granitics rocks in the Ranong and Takua Pa tin field, southern Thailand2013
Author(s)
Imai, A., Yonezu, K., Sanematsu, K., Ikuno, T., Watanabe, K., Pisutha-Arnond, V., Nakapadungrat, S. and Boosayasak, J.
-
Journal Title
Resource Geology
Volume: 63
Pages: 84-98
Peer Reviewed
-
-
[Journal Article] Ore-forming Ages and Sulfur Isotope Study of Hydrothermal Deposits in Kamchatka, Russia2013
Author(s)
Takahashi, R., Matsueda, H., Okrugin, V. M., Shikazono, N., Ono, S., Imai, A., Andreeva, E. D. and Watanabe, K.
-
Journal Title
Resource Geology
Volume: 63
Pages: 210-223
Peer Reviewed
-
-
-
[Presentation] Petrochemistry and 40Ar/39Ar geochronology of the Neogene host rocks in the Zamboanga Mineral District, Mindanao, Philippines: Implications on magmatic history and mineralization controls2013
Author(s)
Gabo, J. A. S., Imai, A., Watanabe, K., Schersten, A. and Page, L.
Organizer
資源地質学会シンポジウム
Place of Presentation
東京
Year and Date
20130626-20130628
Invited
-
-
[Presentation] REE mineralization and its relation to alkaline magmatism of the Lugiin Gol complex, South Mongolia2013
Author(s)
Ogata, T., Yomogida, A., Teraoka, S., Imai, A., Odbayar, O., Jargalan, S. and Garamjav, D.
Organizer
資源地質学会シンポジウム
Place of Presentation
東京
Year and Date
20130626-20130628
Invited
-
-
[Presentation] The Kago low-sulfidation deposit: The timing and relationship to the Nansatsu high-sulfidation system, southern Kyushu2013
Author(s)
Tindell, T., Imai, A., Takahashi, R., Boyce, A., Schersten, A., Page, L, Ogata, T., Yonezu, K. and Watanabe, K.
Organizer
資源地質学会学術講演会
Place of Presentation
東京
Year and Date
20130626-20130628
-
[Presentation] Armstrongite, mongolite and other rare earth minerals from the Khan Bogd alkaline granitoid, South Mongolia2013
Author(s)
Teraoka, S., Ogata, T., Imai, A., Jargalan, S., Odbayar, O. and Garamjav, D.
Organizer
資源地質学会学術講演会
Place of Presentation
東京
Year and Date
20130626-20130628
-
-