2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420915
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
小倉 浩一 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用センター, 研究副主幹 (30354971)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高強度レーザー / 中性子 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、原子力機構の高強度レーザーシステムの陽子発生性能試験中に、γn反応、pn反応による中性子の計測を試みた。レーザー光を真空中の薄膜ターゲット上に集光して陽子線を発生した。高強度レーザーのターゲット上のエネルギーは約15J、集光強度は約1021W/cm2であった。レーザーのパルス幅は約30fsであった。30fsのメイパルスに前駆して約500psの連続成分がある。連続成分の強度はメインパルス強度に比べ約5×10-10倍小さかった。ターゲットにはステンレス(厚さ5μm、2.5μm)、アルミニウム(厚さ0.8μm)、金(厚さ1μm)など使用して陽子を発生した。陽子のエネルギーは最大32MeVであった。このとき、同時に放出される高速電子のエネルギースペクトルも計測して、そのスペクトルを特徴付ける温度は10MeV以上あった。 レーザー照射点から1m離れたところにある真空装置の壁にバブル型中性子検出器を設置して中性子の計測を行った。検出器中の液体と中性子の相互作用によって泡が生じ、泡の数から中性子による線量を知ることができる。この検出器はγ線に感度が無い。レーザー光を40ショットして、4μSvを検出し、陽子線発生時の中性子のみの線量を検出することができた。また、同時に計測したTOF型検出器では、鉛による遮蔽等を行ったが、シンチレーターのγ線による大きな波形に比べ、有意な中性子パルスを計測することはできなかった。しかしながら、バックグランドレベルからわずかな波形の高まりが見られる場合もあり、中性子信号の可能性もある。今後さらに詳細に調べる予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] High-Order Harmonics from Relativistic Electron Spikes: Statistical Analysis2016
Author(s)
Alexander S. Pirozhkov, Timur Zh. Esirkepov, Tatiana A. Pikuz, Anatoly Ya. Faenov, Koichi Ogura, Yukio Hayashi, Hideyuki Kotaki, Eugene N. Ragozin, David Neely, Hiromitsu Kiriyama, James K. Koga, Yuji Fukuda, Akito Sagisaka, Masaharu Nishikino, Takashi Imazono, Noboru Hasegawa, Tetsuya Kawachi, Hiroyuki Daido
Organizer
第63回応用物理学会春季学術講演会
Place of Presentation
東京都 目黒区 東工大 大岡山キャンパス
Year and Date
2016-03-19 – 2016-03-22