2015 Fiscal Year Annual Research Report
疾患モデルを用いた熱ショック転写因子HSF2が形成する転写複合体の機能解析
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25430090
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
林田 直樹 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40420517)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 疾患モデルマウス / HeLa細胞 / 神経芽細胞 / Neuro-2a / 増殖 / 転写因子 / HSF2 / Set1/MLL 複合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年間の研究期間において、研究代表者は Corresponding Author である3本の論文を含む8本の論文発表を行った。ここではその研究成果を、一部未発表のものも含めて記す。 癌は言うまでもなく、最も早期に完治の治療法の確立が求められる疾患である。早期に発見できれば5年生存率がほぼ100%に近いものもある一方で、予後が非常に悪いものもある。遠隔転移をきたせば、どの癌であっても極めて予後不良で手術不適応である。そのため、内科的な完治の方法の樹立は早急の課題である。本研究では、代表者が新たな発見を積み重ねてきた熱ショック転写因子2 (HSF2) が、癌細胞においてどのような役割を持つかを調べ、さらに重要な分子機構を解明することに成功した。 HSF2 は、ヒト子宮頸癌 HeLa 細胞およびマウス神経芽細胞 Neuro-2a の増殖において必須の因子であり、HSF2 をノックダウンするとこれらの細胞株の増殖が顕著に抑制された。また、HSF2 が結合しているタンパク質群の解析から、ヒストン H3 リジン 4 のトリメチル化を担う Set1/MLL 複合体の必須因子 (Core component) である WDR5 と HSF2 が直接結合していること、さらにこの HSF2-WDR5 の結合を介して Set1/MLL 複合体とも HSF2 が結合していることを突き止めた。また、上記の細胞株において WDR5 をノックダウンさせると増殖が顕著に減少し、さらに、WDR5 と結合できない HSF2 しか発現させないように操作した HeLa 細胞と Neuro-2a でも、顕著に増殖が抑制されることを突き止めた。 このことは、HSF2 が癌細胞の増殖に極めて重要な役割を持つことを示しており、さらにそれが Set1/MLL 複合体との結合に依存していることが初めて明らかとなった。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Mitochondrial SSBP1 protects cells from proteotoxic stresses by potentiating stress-induced HSF1 transcriptional activity.2015
Author(s)
Tan, K., Fujimoto, M., Takii, R., Takaki, E., Hayashida, N., Nakai, A.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 6
Pages: 6580-6594
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] ATF1 modulates the heat shock response by regulating the stress-inducible heat shock factor 1 transcription complex.2015
Author(s)
Takii, R., Fujimoto, M., Tan, K., Takaki, E., Hayashida, N., Nakato, R., Shirahige, K., Nakai, A.
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Journal Title
Molecular and Cellular Biology
Volume: 35
Pages: 11-25
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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