2014 Fiscal Year Research-status Report
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25430094
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
吉井 文均 東海大学, 医学部, 教授 (90129726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 哲 東海大学, 医学部, 教授 (10129744)
遠藤 整 東海大学, 医学部, 講師 (10550551)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高学習能モデル動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最大の目的は、遺伝子改変操作を行わずに作成された高学習能モデル動物(THA ラット)と野生型のWistar ラットを比較し、学習と記憶に関わる新たな分子とその制御機構を解明することである。低学習能のWistarラットと高学習能THAラットの海馬画分から抽出したRNAを用いて、マイクロアレイで比較した結果をさらに補強すべく、同一サンプルから抽出したタンパク質を二次元電気泳動で展開し、質量分析装置を用いてタンパク質の同定を試みた。増減が認められたタンパク質のうち、ほとんどが酸化ストレス応答、およびミトコンドリア呼吸やエネルギー代謝に関わるタンパク質であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り遺伝子発現とタンパク発現の両面から、THAラットの高学習能を規定している要因に迫ることが出来たと考えている。当初予想していなかったこれまで知られていない分子が高学習能に関与する可能性を見出した。現在は、解析結果の相互連関を知るため、クラスター解析などを行い、より詳細な分子基盤の解明に取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
高学習能ラットを規定する要因の一つにmiRNAの存在を考えている。高学習能という表現型が、non-coding RNA (miRNA)、遺伝子、およびタンパク質発現がどのように相互作用し、高次脳機能を構築しているのかをより詳細に検討したいと考えている。
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Causes of Carryover |
組織、および血液サンプルからのmiRNAの抽出条件の検討に時間を要し、予定していたmiRNAの網羅的解析を実施するまでに至らなかったため。また、遺伝子の網羅的発現の再現性を確認する作業や、比較検討する群をさらに増やす必要があり、実験計画の都合上、翌年度に請求する必要があったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
miRNAの抽出、及び網羅的発現解析を行うための一般消耗品の購入に充当する。また、実験動物の維持管理に必要な消耗品の購入に充てる。
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Research Products
(4 results)