2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25430173
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
石浜 明 法政大学, マイクロ・ナノテクノロジー研究センター, 研究員 (80019869)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 転写因子 / RNAポリメラーゼ / シグマ因子 / ゲノム制御 / 転写調節 / 大腸菌 / SELEX |
Outline of Annual Research Achievements |
モデル生物大腸菌のゲノム転写パターンは、転写酵素RNAポリメラーゼが、2段階での転写調節因子(シグマ因子と転写因子)との相互作用で決定される。その制御機構を解明する目的で、大腸菌全7種類シグマ因子と約300種の転写因子が、認識し制御する遺伝子群を同定した。『ひとつの生物のすべての転写因子の制御機能解明』達成の成果は、世界最初の記念碑となった。以下は、主な成果である。 1)全シグマ因子、全転写因子の支配下制御標的遺伝子の同定:大腸菌全7種類、全300種類の転写因子を単離精製した。純化蛋白を利用し、それぞれの認識結合遺伝子を、Genomic SELEX法を利用して同定した。制御標的が、単一遺伝子である場合は少なく、大多数の転写因子は、多数遺伝子を制御していることが一般的であり、教科書の概念の修正を迫ることとなった。 2)特定遺伝子の転写制御に関わる全シグマ因子、全転写因子の同定:上記研究と平行して、逆の方向の研究、即ち、ある遺伝子の転写制御に関わる全因子を同定するPS-TF (promoter-specific transcription factor)探索法を開発した。純化転写制御因子コレクションを利用し、大腸菌生存様式決定に重要な役割を果たす遺伝子群プロモータ-に結合する因子を同定した。その結果、ひとつのプロモーターの制御には、多種類の転写因子が関わっていることが判明した。 3)全シグマ因子、全転写因子の細胞内濃度の計測と機能制御機構の解析;ゲノム制御には、転写制御因子の細胞内濃度が重要な役割を果たす。免疫定量法を利用し、大腸菌細胞内の濃度の計測を実施した。加えて、転写因子の活性制御に関わるエフェクターの系統的探索の系統的解析を実施した。 4)TECデータベースの構築と公開:成果情報を研究社会で共有する目的で、論文で公表することと平行して、TECデータベースを構築し、国立遺伝学研究所を介して、公表を開始した。
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Remarks |
大腸菌全転写制御因子の制御標的を集約したTEC (Transcription Factor Profile of Escherichia coli) データベース。国立遺伝学研究所を介して公開。
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[Journal Article] Three members of polyamine modulon under oxidative stress conditions: Two transcription factors (SoxR and EmrR) and a glutathione synthase enzyme (GshA)2015
Author(s)
Sakamoto, A., Terui, Y., Yoshida, T., Yamamoto, T., Suzuki, H., Yamamoto, K., Ishihama A., Igarashi, K. and Kashiwagi, K.
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 10
Pages: e0124883
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] Role of the linker between oligomerization and DNA-binding domains of H-NS in gene silencing2015
Author(s)
Yamanaka, Y., Winardhi, R.S., Yan, J., Kenney, L.J., Ishihama, A. and Yamamoto. K.
Organizer
Asian Conference in Transcription 2015
Place of Presentation
National University Sigapore, Singapore
Year and Date
2015-12-03 – 2015-12-04
Int'l Joint Research
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