2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25440031
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
池水 信二 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (60333522)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 構造生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
IL-27/IL-27受容体複合体の精製・結晶化 IL-27はTh1細胞の初期誘導に関わるサイトカインであり、特異的なWSX-1とIL-6などと共有されるgp130の2つを受容体としてもつ。IL-27は、ヘテロ2量体として存在するが、p28とEBI3がジスルフィド結合を介さない2量体を形成している。その為、IL-27は大変不安定であった。そこで、2つのドメインをリンカーで結合した1本鎖(s)IL-27の作成を前年度までに行った。大腸菌で発現させたsIL-27は、精製したWSX-1と結合することが可能であったが試料の性質が良くなかったので、動物細胞を用いた発現系を確立した。特異的受容体であるWSX-1は、大腸菌で調製可能であり、多くの条件で結晶化を試みた。動物細胞を用いて一過的に発現させたsIL-27は性質が良く、WSX-1と結合することを確認したが、発現が低かった。そのため動物細胞を用いた恒常的なsIL-27の発現系の確立を行っているところである。
IL-23/IL-23受容体複合体の精製・結晶化 Th17細胞は、様々な自己免疫疾患に関わっている。IL-23はTh17細胞の活性化などに関わっており、IL-23と受容体の結合を阻害するとTh17細胞の増殖が抑制され、自己免疫疾患における炎症が沈静化する。IL-23受容体は、特異的なIL-23RとIL-12と共有されるIL-12Rβ1からなる。大腸菌を用いた調整したIL-12Rβ1はIL-23と結合したが性質が悪かったため、昆虫細胞による発現系を構築して、精製方を確立した。IL-23Rは細胞外領域に3つのドメイン(D)を有するが、どの領域を介してIL-23と結合するか分からなかった。そこでD1、D2-D3、D1-D3の領域を大腸菌を用いて発現させて、精製を行った。その後、結合実験を行い、IL-23RはD1領域を介してIL-23と結合することを前年度までに明らかにした。動物細胞を用いてIL-23R D1-D3の発現系の構築を終え、精製を進めているとこである。
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