2014 Fiscal Year Research-status Report
基底膜ライブイメージングによる組織構築メカニズムの解析
Project/Area Number |
25440155
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
二木 杉子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (00403014)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 細胞外マトリックス / 基底膜 / ライブイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、新たなin vitro基底膜イメージングモデルとして、MDCK細胞のcyst形成における基底膜の動態観察を行う系を確立した。具体的には、蛍光蛋白質を付加した基底膜蛋白質nidogen1(蛍光nid1)を安定発現するMDCK細胞株を作製し、Matrigel上で培養して細胞がcyst構造を形成する際の基底膜形成過程のライブイメージングを行った。その結果、蛍光nid1はまず細胞内で発現量が増加し、次第に細胞周囲に集積することが示唆された。 また、in vivo基底膜イメージングモデルとして、蛍光蛋白質mCherryを付加したnidogen1(nid1-mCherry)を発現するトランスジェニックマウスを作製し、全身でnid1-mCherryを発現する個体が成長、繁殖可能であることを確認した。これらのマウス組織ではnid1-mCherryが内在性の基底膜部位に集積しており、基底膜イメージングモデルとして有用であることも示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In vitro基底膜イメージングモデルとして、当初予定していたMDCK細胞を用いた基底膜プローブの安定発現株を作製し、基底膜の蛍光標識を継続的に観察することが可能となった。また、in vivoでも基底膜プローブを発現するトランスジェニックマウスが得られた。このトランスジェニックマウスは成長、出産に大きな異常がないことから、基底膜プローブの過剰発現が内在性の基底膜の機能を損なうものではないことが確認できたのは大きな進展といえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
In vitro, in vivoともに当初予定していた基底膜イメージングのモデル系が確立したため、これらの系を用いて管腔形成や器官形成期における基底膜の動態をライブイメージングで詳細に明らかにすることを目指す。
|
Causes of Carryover |
2014年4月1日付で前所属(大阪大学)から現所属(大阪医科大学)に異動したため、新規に実験環境を整えるなどの時間を要したため、予定支出額を下回ることとなった。また、トランスジェニックマウス作製は共同研究となったため、予定した経費に変更が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品、培養装置、動物飼育費用等について、実験規模を拡大するうえで見込まれる経費に充当する。
|
Research Products
(3 results)
-
-
-
[Presentation] 哺乳類組織における基底膜ライブイメージング2014
Author(s)
二木 杉子, 矢野 真理子, 木村 武俊, 門谷 裕一, 関口 清俊
Organizer
第46回日本結合組織学会学術大会・第61回マトリックス研究会大会合同学術集会
Place of Presentation
愛知
Year and Date
2014-06-05 – 2014-06-07
Invited